(3)使用するシーンに合わないデザインを選んでいる
また、メガネを選ぶ際には、“どんなシーンで使うのか”といった、いわゆるTPOも考慮したいところ。というのも、お店に行った際のラフな服装にはしっくりきていたメガネでも、仕事用の服に合わせたらカジュアル過ぎて似合わなかった、という失敗も少なくないからです。
そのため、メガネを買う際は“そのメガネを使うシーンの服装”でお店に行くことをおすすめします。スーツ着用時に使うメガネならば、休日でもスーツを着て選びに行ったほうがイメージが掴みやすく、お店からも的確な提案が得られるでしょう。
スーツにスポーティなメガネでは、ちぐはぐな印象になってしまいかねません。フォーマルなシーンではスーツに革靴を。運動をするときはスポーツウェアにスニーカーを合わせるように、メガネもシーンにフィットしたものを合わせたほうが、全体的にまとまりが出てお洒落に見えます。
掛け位置が悪いと、似合うメガネも台無しに
購入した後に気を付けたいのが、“掛けこなし”です。せっかく似合うメガネを手に入れても、掛けこなしを疎かにするがゆえに、似合っていない印象を与えてしまっている人も少なくありません。
ポイントは、適切な位置で掛けるということ。レンズの上下幅に対して、黒目が中央にくるのが理想的です。レンズの上下幅が長めのメガネの場合は、中央よりも少し上にくるぐらいがいいでしょう。その位置よりも下がっていたり、もしくは上がり過ぎたりしていると、本来は似合うメガネでも間抜けな表情に見えてしまいます。それでは、もったいないですよね。
掛け位置については、メガネを自分の顔に合わせてフィッティングしてもらうことで解決できます。それでもズリ落ちやすい場合、フレームデザインによっては鼻パッドをより高さのあるものや、金属製の足がついたタイプに付け替えてもらうことも可能です。一度購入店に相談してみるといいでしょう。
繰り返しになりますが、似合うメガネは顔型で決まるものではありません。顔型との相性ばかりにこだわることは、自ら似合うメガネの選択肢を狭めてしまっているも同然です。さまざまなコツを述べましたが、まずはサイズだけでも意識してメガネを選んでみてください。これまで以上に似合うメガネに出会える可能性が高まるはずです。
写真=今井知佑/文藝春秋
取材協力=「金鳳堂」京橋本店