一時金の金額を決定する「皇室経済会議」
皇族費のなかには、宮家の生活費のほか、皇族が初めて独立の生計を営む際に一時金として支出されるものと、皇族がその身分を離れる際に一時金として支出されるものも含まれる。皇族女性が民間人と結婚される際に支給される一時金が、まさにそれに該当する。
この一時金の金額については最終的に「皇室経済会議」のメンバーが決定する。ちなみに2020年12月現在のメンバーは次の通り。
◎衆議院議長 大島理森
◎衆議院副議長 赤松広隆
◎参議院議長 山東昭子
◎参議院副議長 小川敏夫
◎内閣総理大臣 菅義偉
◎財務大臣 麻生太郎
◎宮内庁長官 西村泰彦
◎会計検査院長 森田祐司
この皇室経済会議のメンバーは役職で固定されており、一時金の金額決定についてはほぼ前例を踏襲することになっている。眞子さまが民間人と結婚される際には、「皇族がその身分を離れる」ことになるため、1億5250万円(上限額)か、その9割程度の金額が一時金として支払われることになるだろう。
一部に「眞子さまが一時金の受け取りを辞退し、結婚式を挙げなければ、小室さんとの結婚も許される」という考え方もあるが、結婚と一時金は直接関係ないため、法的な解釈で言えば、眞子さまの意志と、一時金の金額決定は無関係ということになる。
いったん受け取って、それを寄付すれば良いといった主張をする識者もいるが、そうしたイレギュラーな「前例」を作ってまで結婚するというシナリオが実現するとは考えられず、もし眞子さまがどうしても小室さんと結婚するのであれば、一時金を受け取れるような状況になるまで、何らかの努力を重ねていく必要があるだろう。
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