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期間限定の特別見学ルートも

 2020年6月1日から開通している特別見学通路にも、熊本市民の熊本城への慈しみ、おもてなしの心が感じられます。地上約6メートルに敷設された特別見学通路は、復旧期間中だけ設置される、被害状況や復旧の過程などを見学できる通路。これまで見られなかった視点で眺める石垣や櫓も、また格別。現在は日曜・祝日に公開が限定されている北ルートも、4月26日からは原則として毎日公開されます。

特別見学通路から見る「二様の石垣」と天守(2020年12月14日撮影)。
特別見学通路。地上約6メートルに敷設されている(2020年12月14日撮影)。
特別見学通路から見下ろす竹の丸方面(2020年12月14日撮影)。
震災前、竹の丸側から見る天守方面。鉄壁の防御を示す(2012年5月撮影)。

天守内の展示もリニューアル

 今回復旧した天守の外観は震災前とまったく同じですが、葺き直された瓦の継ぎ目に塗られた真っ白な漆喰、真新しい真っ黒な壁面がキラキラと輝き、私たちの来訪を心待ちにしてくれているようです。以前のように、大天守最上階から雄大な景色が眺められるようになるのもうれしいところです。

加藤神社から見た天守。4月には足場もなくなる(2020年12月14日撮影)。
加藤神社から見た、被災後の天守(2016年9月撮影)。

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 内部の展示内容は大幅にリニューアルし、天守に特化した展示になります。熊本城に関する展示は「桜の馬場 城彩苑」の「熊本城ミュージアム わくわく座」で見ることができますから、セットで訪れるのがよいでしょう。