文春オンライン

神奈川県民がよく降りる相鉄線“ナゾの途中駅”「二俣川」には何がある?

「神奈川県内ではバツグンの知名度」

2021/02/24
note

相鉄線と知られざる見どころたち

 運転免許センターから駅への帰り道は、“近道”を歩いた。最初は駅前を見下ろすような丘の上を歩く。その周りはごく普通の住宅が軒を連ね、徹底的なまでの住宅地だ。少しずつ坂を下り、下りきったところで商店街に出る。その商店街をまっすぐに抜けると再び二俣川駅である。

 

 二俣川駅から都心までは、もちろんJR直通線に乗って。こうなると、相鉄沿線の人たちは横浜駅に立ち寄らずに東京都心に出られてしまう。乗り換えなしで都心に戻れるのは意外と便利だ。が、同時に東京メトロ副都心線開通で東横線ユーザーが渋谷駅で乗り換えることがなくなって渋谷の地盤沈下が……などと言われたことを思い出す。果たして、横浜駅はどうだろうか。まあ、横浜は相鉄とJR以外にも京急や東急があるから大丈夫ですかね。

 
 

 そんなわけで、二俣川駅の旅は終わりである。

ADVERTISEMENT

 相鉄線沿線、実は他にも知られざる見どころがある。マッカーサーがコーンパイプをくわえた厚木基地も相鉄沿線だし、横浜駅から西谷駅までの帷子川沿いの住宅街はかつて世界に名を轟かせた“横浜スカーフ”の捺染工場が建ち並んでいた元工業地帯。今はその面影はなく、染料で汚れていた帷子川も今や釣り人までいるほどになった。そんな相鉄沿線のいくつもの楽しみを、拙著で少しでも感じていただければ……。

写真=鼠入昌史

神奈川県民がよく降りる相鉄線“ナゾの途中駅”「二俣川」には何がある?

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー