このご時世、まだこんな教師がいたのかと改めて驚かされる。同僚女性の妊娠を知るなり「おまえ、何しに学校来たんや」と暴言を吐き、臨月の腹部を触るなどのハラスメント行為を繰り返した兵庫県の公立中学校教師が2月22日、停職1カ月の懲戒処分を受けた。
「本人は行為を認め、反省しております」
そう苦々しく切り出したものの、兵庫県教育委員会の説明で明かされたのは、男性教諭によるセクハラ、マタハラ、パワハラの数々。まさにハラスメントのオンパレードだった。地元記者が言う。
「問題があったのは阪神地区の公立中学校です。2018年8月、まだ転任したきたばかりだった40代の女性職員Aさんの妊娠が分かりました。女性はすぐに休みを申し出たわけではなかったのですが、この女性をサポートする立場にあった50代の男性教諭Bの態度がここから一変したんです」
妊娠を知った教諭は「何しに学校に来たんや」と言い放った
Bはベテラン教諭だ。本来ならAさんをいたわり、その業務が負担にならぬよう校長や教頭らとも率先して調整する立場にある。だが実際に取った行動は、真逆のものだった。
「妊娠を知ったBはまず『何しに学校に来たんや』と言い放ちました。さらに、その3カ月後の臨月のころにはおなかに触れたそうです。いずれも完全なマタニティーハラスメントですし、実際にそう認定されました」(同前)
BのハラスメントはAさんが出産、育児休暇を取り終えて昨年4月に職場に復帰した後も続いた。ある日、Aさんの電話が終わるのを待っていたBは5分ほど待たされただけで「もうええわ。1週間口きかん」と突然、突き放すような行動に出た。別の日には、仕事が滞ったAさんに「ええかげんにせえよ。パンツ脱がすぞ」との暴言も吐いたという。