ダイエットは「自分の体を使った育成ゲーム」だ
――どういった部分から着手を?
古川 あらゆることにおいて、がむしゃらに努力するとか、無駄な時間が過ぎるのが嫌いなんですよ。だから、最も効率が良く痩せるにはどのような食事をすればいいのかを考えました。まず、大原則として挙げなければいけないのが、消費カロリーが摂取カロリーを上回ること。当たり前のことですが、ダイエットに失敗している人は見落としがちなんですよね。
――カロリーが高い食べ物でも、成分によっては太らないみたいな考えはダメだと。
古川 「体にいいものだったらたくさん食べていい」と解釈されている方もいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。とにかく摂取するカロリーを消費するカロリーより下げるのが大原則。これを厳守するために「あすけん」というアプリでその日の食事の内容や運動の内容を記録し、消費カロリーと摂取カロリーを正確に把握してチェックしていました。レコーディングダイエットですね。
「あすけん」は食べたものの名前を入れるだけで、すぐにカロリー量や成分がわかるので非常に便利。なにを食べてカロリーを摂るのかという食事の内訳も大事になってくるので、めちゃくちゃ栄養学を勉強しました。
たとえば、1日1,600キロカロリーを摂るとして、なにで1,600を構成するのか? タンパク質(Protein=プロテイン)、脂質(Fat=ファット)、糖質(Carbohydrate=カーボハイドレート)の3つでしか人間はカロリー摂取ができないので、これを調整するわけです。いわば数字をいじるパラメーターゲームであり、自分の体を使った育成ゲームなんですよ。
PFCをどう配置したら強いチームが作れるのか頭をひねるのが面白くて。サッカーゲームの育成ゲームだとしたら、強い選手をチームに入れたら強くなるじゃないですか。それと同じで「こいつのタンパク質の量はすげえな。助っ人に呼ぼう」とか「この脂質の低さで、このタンパク質の高さ。主力選手だな」みたいな感じで、いろんな知識が増えて組み立ても自在になっていく。