どうやら、今年は桜の開花が例年よりも早いらしい。中旬には開花宣言が出るところもありそうだが、その前に全国の大学で合格発表が行われている。
合格した皆さん、おめでとう。「大学でなにをしようかな…」と思っている人も多いだろう。
コロナ対策をしながら活動を継続していたクラブ
特に2020年度はオンライン授業が主流となり、大学構内まで足を運ぶ必要がないから、サークル活動は停滞。中には契約したばかりのアパートを解約し、実家に帰ってしまった新入生もいる。「PCの前で授業を受けているのが大学生活なのか…」という当然の疑問が湧いてくる。
ただし、コロナ対策をしながら活動を継続していたクラブがある。
体育会である。
感染対策をしたうえで、全国各地の大学の運動部は活動をなんとか継続してきた。
合格者のみなさん、体育会で活動をすれば、「プレ・コロナ」時代に近い学生生活を過ごすことが可能かもしれない(大学によって活動範囲は大きく違います)。
でも、高校時代は文化部だったし、スポーツとは無縁…と逡巡しているあなた。あなたは大学の体育会の即戦力かもしれない!
なぜなら、体育会の活動にはスタッフが必要で、スタッフであれば文化系も、体育会系も関係ない。
というわけで、取材に応じてくれたのが東京大学アメリカンフットボール部ウォリアーズでSE(システムエンジニア)として活躍している津村俊平さん(教養学部3年)と、マーケティングスタッフとして活動している岡部真衣さん(経済学部3年)のふたりだ。
まず、ふたりのバックグラウンドと入部動機を聞いてみよう。
「高校時代はマンドリン部と家庭科部」の岡部さんの場合
岡部さんは高校まで運動部の経験がなかった。
「山形東高校時代は、マンドリン部と家庭科部に入っていて、運動部とは縁がありませんでした。東大の文科Ⅱ類に合格して、なにをやろうかなと思っていたんですが、ウォリアーズが食堂の2階を借り切って大規模な新歓イベントをやっていたんです。そしたら、監督やコーチたちの話が熱くて、『東大で本気で日本一を目指している部活があるんだ』とびっくりしたんです。練習見学に行ったら学年の上下なく活動しているのを見て、『ここで活動したい!』と思いました」
ところが、山形に住む親御さんは、マンドリンを奏でていた娘が東大の体育会に入ると聞いて猛反対。
「体育会といえば拘束時間が長く、授業に出られなかったり、勉強に影響が出ることを心配したようです」
しかし岡部さんは親御さんを説得して入部。「戦略面での分析などをするSA(スチューデント・アシスタント)と、発足したばかりのマーケティングスタッフで迷ったんですが、新しいことにチャレンジする意味で、マーケティングを選びました」