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『ボス恋』主演、朝ドラ内定…上白石萌音はなぜ 「あの子だけズルい」と思わせないのか

CDB

2021/03/09

 上白石萌音・上白石萌歌姉妹のデビューとなった第7回東宝シンデレラオーディションについては、今も伝説的に語られている。何しろひとつのオーディションの決勝会場に、浜辺美波、山崎紘菜、上白石萌音・上白石萌歌……といった、後の看板女優たちがまだ小学生かそこらで集結した東宝史上最大の激戦大会だったからだ。

 トーク番組などで浜辺美波10歳のデビューを振り返る映像が流れると、オーディションを一緒に受けているまだ小中学生の上白石姉妹たちの映像がよく映り込んでいる。その激戦の中でグランプリを制したのがまだ小学5年生の上白石萌歌、審査員特別賞を受賞したのが2歳上の姉、上白石萌音だった。

上白石萌音(右)と萌歌(左) ©️文藝春秋

同世代のスターたちの中でも異彩を放つ上白石姉妹

 上白石姉妹には、まだ幼い時代からそうした同世代との逸話が多い。上白石萌音が鹿児島で通っていたミュージカルスクールの同級生が、のちにHKT48から IZ*ONEに移籍し国際的に活躍する宮脇咲良だったことは有名だが、妹の上白石萌歌のドラマ初レギュラーである『幽かな彼女』は、同級生女子役が山本舞香・飯豊まりえ・平祐奈・広瀬すず……という驚くべきメンバーで構成されていた。

 この『幽かな彼女』は主演が香取慎吾、副校長が真矢みき、教師役に前田敦子とKis-My-Ft2の北山宏光、同級生男子にはSixTONESの森本慎太郎にKing&Princeの神宮寺勇太と岩橋玄樹、おまけにヒロインがなぜか幽霊の格好で頭に三角頭巾をつけている国民的女優の杏という、こうして列挙するだけでめまいがしてくるエポックメイキングな作品なのだが、再放送や配信も滅多にない伝説のドラマになっている。

 なかなか再放送がない理由についてはドラマ主題歌『Joy‼︎(SMAP)』でも聴きながらそれぞれ自由に考えてほしい。

姉の萌音(下)と妹の萌歌 ©️文藝春秋

 さて、そうした綺羅星の如く輝く同世代のスターたちの中でも、上白石姉妹は異彩を放っていたと思う。「上白石」という稀少な姓に姉妹とも鼻の高いノーブルな顔立ち、そして両親のしっかりした教育を感じる丁寧な受け答え。

 萌音と萌歌、というファーストネームもご両親のセンスと教養が光っているポイントだ。モネは印象派のモネを想起させるし、MOCAといえばロサンゼルスの現代美術館のことである。上白石家の父は社会科教師で母はピアノ指導者とのことだが、メキシコの日本人学校に父が勤務していた小学生時代には姉妹とも海外生活を経験している。

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