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緊急事態宣言が明けた翌日、歌舞伎町の夜は…

 去る3月21日を以て緊急事態宣言が解除された。その翌日、3月22日の新宿の街には変化があったのだろうか。

 小雨が降る20時過ぎのアルタ前。地面が濡れているからか、19日に比べると植え込みに座っている人はあまりいない。金のライオン像前で待ち合わせをしている男性グループに話を聞いた。

金のライオン像とごきげんな一枚。 ©武馬怜子

「18時から2時間くらい飲んだんですけど、もうそろそろ帰るかな? でも、さっき1人増えたばかりなので、青空ビールしてから帰ります(笑)」

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 到着したばかりの男性には気の毒だが、東京都はリバウンド防止期間として「段階的緩和期間」を設けている。3月22日〜31日まで、飲食店の酒類の提供は20時まで、営業は21時までの時短営業を要請している。彼らの言葉を借りれば、まだ数日は青空ビールを楽しむ人が多そうだ。

19日には座っている人がいた“賑わい空間”も、雨でイスが濡れているからか閑散としていた。 ©武馬怜子
©武馬怜子

 JR新宿駅東南口前の広場で缶ビール片手に乾杯をしていたのは、バンドマンの3人組。

 ©武馬怜子

「今日は僕らのライブがあったので、打ち上げ代わりに、ここで“桜を見る会”を催してました(笑)。今から行けるお店ほとんどないですからね。遅くならないうちに帰ります」

 朗らかに桜を楽しみつつ、現在のライブハウス事情も教えてくれた。

「今、ライブハウスも飲食店と同じように20時で閉まります。お客さんたちも声を出してコールしない、マスク着用、アルコール消毒……と、いろいろな負担をかけている状況です。ただ、去年と同じ轍を踏まないようにライブハウス側も演者も、お客さんも、かなり意識して対策してますね」

 ライブハウスでクラスターが発生してから約1年、現場では模索がつづいているようだ。

バスタ新宿の歩行者広場は「NTTドコモ代々木ビル」が望める夜景スポット。 ©武馬怜子

 バスタ新宿の歩行者広場で夜景を楽しんでいた女子学生たちは、地方に就職する友人のお別れ会の帰り。主役はこのまま夜行バスに乗って移動するそう。

「22日が3人で集まれる最後のチャンスだったので、緊急事態宣言とは関係なく会う約束をしてました。東京組は今就活中なんですけど、説明会も面接もほとんどオンラインだから、人に会わずに一日が終わるので結構ツラくて……。今日は久々に会えて本当によかったです」

 コロナ禍で過ごす別れの季節は、今年もさみしいものになりそうだ。

21時台、新宿駅のホームはガラガラ。 ©武馬怜子