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《実父死体遺棄》ひきこもり息子(61)が語った父の亡骸との二人暮らし「何日かして、虫がわいてきました」

『ひとりぼっちが怖かった 今日も傍聴席にいます』より

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 最終陳述で、息子は「大変な親不孝をしたと深く反省しております。外に出させていただいたときには、すぐに(遺骨を保管している)区役所に行って引き取って、一日も早く供養してやりたい」と話した。

判決は懲役1年、執行猶予2年「お父さんをしっかり供養してください」

 11月8日の判決。裁判官は、懲役1年としたうえで2年の執行猶予をつけた。「お父さんが亡くなったことを届けることでひとりになるのが怖かったというのは、心情としては理解できる」としつつ、「供養もしないで1カ月近く放置したことは見過ごすことができない」とも指摘した。

 息子は直立不動で、指先までまっすぐ伸ばして判決を聞いた。最後に裁判官が「お父さんをしっかり供養してください」と告げると、小さな声で「はい」と応じた。

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©iStock.com

 思い出の詰まった団地には引き続き住むことで話はついている。息子は取材に対し、「父の遺骨を八王子にある母の墓に入れたら、仕事を探したい」と話した。

 *追記 検察、被告側とも控訴せず、判決が確定した。

《実父死体遺棄》ひきこもり息子(61)が語った父の亡骸との二人暮らし「何日かして、虫がわいてきました」

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