1ページ目から読む
2/4ページ目

「赤と緑のボルシチ」か「ヴァレニキ」か、次は何が続く?

 そのうえで、チキンキエフの次に「バズり」そうなウクライナ料理を聞いてみると、「まずボルシチです。本場ウクライナには赤いボルシチと緑のボルシチがあります。あとはヴァレニキ。一見餃子のような形をしていますが、中には色々な素材を入れることができます。野菜、果物、ジャム、ジャガイモ、魚、肉……さまざまな種類のヴァレニキがあります。あとは、変わり種ですが、豚の生脂身の塩漬けのサーロ。日本人も大好きな人が多いと聞いています。どれも日本でも十分に再現できる味だと思います」と語った。

ボルシチとサーロ ©iStock.com

 他にも、ローソンでロシアのビーフストロガノフや揚げ焼きピロシキパン(ナチュラルローソンのみ)が、また輸入食材を扱うカルディではデザートの「スィロク」が「ロシアプレミアムチーズ」として販売されて話題になるなど、これまで日本では馴染みのない食が続々とブームを巻き起こしている。

 ユーラシア地域の各国は独自の文化を持つ。その多くには数十、国によっては数百の少数民族が住んでいる。長い歴史の過程で人々が移動をした結果が、今のユーラシアの食文化に反映されているのだ。そして、アジアとヨーロッパの要素を絶妙に取り入れた料理は日本人の口にとても合う。ウクライナは各地方ごとに自然や文化の多様性に溢れる国で、筆者も5回ほど訪問したが、それぞれの地域に豊富な魅力が沢山詰まっている。

ADVERTISEMENT

今後流行るかもしれないユーラシア料理10選

 ここからは、旧ソ連15カ国すべてを訪問し、同地域の食事情に精通する筆者が、次に流行るかもしれない「ユーラシア料理」10種類をご紹介する。

1. ツェッペリナイ(リトアニア)

 ドイツのツェッペリン飛行船の形を模したことから、ツェッペリナイと呼ばれる。ジャガイモをすりおろして作ったモチモチの生地の中に肉汁たっぷりの肉団子がくるまれている絶品料理。本場リトアニアでしか食べられない。

ツェッペリナイ ©iStock.com

2. シャルティバルシチェイ(リトアニア)

 ピンクの鮮やかな見た目がインスタ映え間違いなしの冷製スープ。ビーツの甘みとヨーグルトの酸味が夏バテ予防に効果てきめん!

シャルティバルシチェイ ©iStock.com

3. ラグマン(ウズベキスタン他)

 トマト味のソースと中が空洞でモチモチの手打ち麺が絡んでやみつきになる一品。汁がない焼きラグマンもある。

ラグマン ©iStock.com