文春オンライン

2021/03/28

さくらももこさんへのラストメッセージ

――健康維持といえば、マラソンは続けているのですか?

山田 今はジョギングぐらいですね。59歳から走りはじめましたが、やりはじめると大変!あの苦しみと楽しさはやらないとわかりません。昔は「暑いのになんでわざわざ走ってるんだろう?」ってバカにしていたんだから(笑)。でも、実際に走ってみたら、大変だったけど楽しかった。経験してみないとわからないことってあるんだね。

 富士登山もそう。登ってみたい気持ちはあったけど、実際にやるのは大変。あれは眺めていたほうがいい(笑)。でも、後輩たちにはマラソンでも富士登山でも「一回やってみないと本当のことはわからない」と口うるさく言っています。なんとなくわかることはできても、やっぱり経験しないと実感はできませんからね。

 役者っていろいろなことを経験しないとダメじゃないですか。苦しさも楽しさも経験してみて初めてわかることも多い。役者ならマラソンと富士登山はぜひやってほしいね(笑)。

©深野未季/文藝春秋

――今は健康のために習慣にされていることはありますか?

山田 早寝早起きだね。あとは、ちゃんと景色を見ること。せっかくいい場所に住んでいるのだから、見慣れた景色でもちゃんと見る。足元ばっかり見ていないで、胸を張って遠くの景色を見ながら生きていきます。

 でも、ときどき東京を思い出すでしょう。『ちびまる子ちゃん』の収録のあった金曜日は絶対忘れないな。「あ、行かなきゃ」と思うでしょうね。

――引退をさくらさんに報告したいとおっしゃっていました。今、さくらさんに一言伝えるとしたら、どんな言葉でしょうか?

山田 「ありがとう」しかないね。あなたに会えてよかった。僕が東京に出てきたときに彼女は生まれているんです。北海道生まれの僕と清水生まれのさくらさん。めぐりめぐって、誰が引き合わせてくれたのか。不思議な縁を感じています。

 いろいろな人と出会って今がある。それを忘れないようにしたいですね。自分は粘り強く、あきらめずにやってきただけ。素直にそう思えます。

 さくらさんのことは毎日、思い出していますよ。毎日です。本当にありがとう。

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