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テニプリ、黒バス、ハイキュー!!、空手バカ一代が“強豪野球勢”あぶさん、MAJOR、ROOKIESに挑む《「自分史上最高のスポーツ漫画」ベスト30発表》

テニプリ、黒バス、ハイキュー!!、空手バカ一代が“強豪野球勢”あぶさん、MAJOR、ROOKIESに挑む《「自分史上最高のスポーツ漫画」ベスト30発表》

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 人生でもっとも夢中で読んだ「自分史上最高のスポーツ漫画」はどの作品か――。文春オンラインのメルマガ会員を対象に募集したスポーツ漫画アンケートには、1966票もの声が集まりました。

 スポーツ漫画の世界では、昨年12月に「ドカベン」で知られる水島新司さんが漫画家引退を宣言。昨年7月には数々の名作が生んできた「週刊少年ジャンプ」から一時、スポーツ漫画の連載が消えました。そんなニュースがある中、今回のアンケートには19歳から86歳までの幅広い読者からの熱い声が集まりました(男女比5:3)。

 アンケートは、1月25日までの40日間実施、1人3作品から7作品投稿でき、1位=8点、2位=7点、3位=6点、4位=5点、5位=4点、6位=3点、7位=2点として集計しました。

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 さっそく、上位30作品をカウントダウン形式で紹介していきます。(全2回の1回目/トップ10に続く)

(タイトル横のカッコ内は、作者名と連載期間)

◆ ◆ ◆

28位「リングにかけろ」(車田正美、1977~1981)

28位「リングにかけろ」(車田正美、1977~1981)

 同票で3作が並んだ28位。まず、「聖闘士星矢」の車田正美が描いたボクシング漫画「リングにかけろ」です。主人公・高嶺竜児がプロボクサーだった父の遺志を継いで、世界チャンピオンを目指すストーリー。作品途中から現実離れした技を持つ超人的なボクサーの試合が描かれるようになって人気が沸騰。2000年には続編の連載が始まりました。2004年になって、アニメ化もされました。

「途中からはスポーツと呼べない格闘アクション漫画へと変化したが、少年時代に最も熱くなって毎週興奮しながら読んでいた」(男性・53)

「父の愛読書でした。薄幸の子供達が中心の、昭和テイストが濃いしんみりスポ根漫画から、世界を巻き込むトンデモ超人試合漫画に変わったあの衝撃は、後にも先にもないと思う」(女性・35)

「毎週楽しみにジャンプ買ってみていたがコマ割りが大きくてすぐ読み終わってしまうという」(男性・52)

「単なるボクシングなのに流星が飛んだり、火山が爆発したりする。『アストロ球団』とならぶ少年ジャンプらしいぶっ飛び漫画」(男性・59)

28位「空手バカ一代」(原作・梶原一騎、作画・つのだじろう、影丸譲也、1971~1977)

28位「空手バカ一代」(原作・梶原一騎、作画・つのだじろう、影丸譲也、1971~1977)

 伝説の空手家・大山倍達の半生を描いた本作が同票28位。虚実交えた作風ですが、作中には「大山倍達(談)」というネームが多数登場し、すべてを事実と信じた読者も多かったようです。子供にも人気で、1973年にはアニメ化、千葉真一主演の映画『けんか空手』シリーズの原作でもあります。

「この漫画で空手を始めた」(男性・60)

「実話を基にした物語で現実味があり引き込まれていった」(男性・66)

「厳密に言えばスポーツではなく『武道』かも。その後『うしろの百太郎』でブレイクするつのだじろう氏の独特な濃い絵面が、ストーリーの濃さと一体となって、そこがクセになる」(男性・54)

「ただひたすら強さに憧れました」(男性・62)

「極真空手ブームを作った漫画。実在の人物がアニメとなり、修行する姿を子供に見せて人間も練習すれば熊とも格闘ができると思わせた。当時、友人も沢山空手教室に通い始めた」(男性・57)

28位「柔道部物語」(小林まこと、1985~1991)

28位「柔道部物語」(小林まこと、1985~1991)

 柔道経験のある作者、小林まことの体験が生かされた代表作です。岬商業高校に入学した三五十五(さんごじゅうご)が柔道部に入部し、持ち前の負けん気と運動能力の高さで、日本一を目指します。

「作者の柔道に対する心意気が伝わる」(男性・63)

「当時柔道をやっていて自分のバイブル的存在になりました。笑いの中にも柔道への熱い思いがあり最高傑作」(男性・54)

「小林まこと氏のキャラクター描写、突然の変顔。主人公の柔道にかける懸命さ。明るいテイストが好きです」(男性・58)

「小林まことのリアル寄りの名作。『1・2の三四郎』の方が好きだけどスポーツマンガというジャンルならこちらが一番」(男性・52)