23位「がんばれ元気」(小山ゆう、1976~1981)
23位は、ボクシングをテーマにした感動青春物語です。ボクサーだった父の死で祖父母に育てられることになった堀口元気が、プロボクサーを目指します。最終話で因縁の宿敵・関拳児に勝利した元気ですが、何の未練もなくあっさりと引退を決意したところに、当時の読者は新鮮味を感じました。1980年にはフジテレビ系でアニメ版が放送されました。
「最初から最終回まで元気の生きざまに感動しました」(男性・54)
「若い頃、入院中に差し入れで読んだ。ずいぶん励まされた記憶がある」(男性・72)
「努力は必ず報われるということを体現している作品。人生の要所要所で戒めてくれた作品です」(男性・56)
「ボクシング漫画の最高峰は、多くの人が『あしたのジョー』と言うだろうが、わたし的には絶対にこちら。純粋な少年がボクシングを通じて人間的にも大きく成長する、その過程が素晴らしい」(男性・62)
「今もワイド版が全12巻、本棚にあります。ボロボロですが何度読んでも感動し、涙が出てくるときもあります。小山ゆう氏のファンで、人生節目の時に励まされてきました」(女性・65)
「最終回には元気の思いに涙してしまいました」(男性・54)
「父子の絆が切ない」(男性・54)
「青春群像ボクシング大河漫画。元気君の爽やかさに胸を打たれる」(男性・55)
22位「シュート!」(大島司、1990~2003)
田仲俊彦、平松和広、白井健二の「掛西中トリオ」が、創部2年目の高校サッカー部でインターハイに向けて活躍する作品です。1993年から『蒼き伝説シュート!』のタイトルでアニメ化。1994年に公開された実写版映画は、森且行を含むSMAPのメンバー6人が主演したことで話題となりました。
「ちょうど高校1年生になった同じ頃はJリーグが流行して、周りの同級生もサッカー部に入っていた。SMAP主演映画の印象が強かった」(男性・44)
「これがスパイクを買った原点」(男性・37)
「『トシ、サッカー好きか』と主人公が問われるシーンが印象的。プレーも精神性も魅力的な久保、声をかけられたトシ、純粋にサッカーが好きだ、という気持ちが自分自身の立ち位置にしっかり存在していて、物語の基礎になっている事がとても心地よい流れでした」(男性・61)
「息子がサッカーをやっていたので読んでいた」(女性・66)
21位「アイシールド21」(原作・稲垣理一郎、作画・村田雄介、2002~2009)
21位は、日本では珍しいアメリカンフットボール漫画。アメフトのルールをこの作品で知った読者も多かったようです。気弱な高校生・小早川瀬那が私立泥門高校のアメフト部で、その俊足を生かしランニングバックとして活躍します。タイトルの「アイシールド」とは、眼を保護するプラスチックシートのこと。2005年からテレビ東京系でアニメも放送されました。
「アメフトのルールや作戦をわかりやすく、個性的なキャラクターにより周知した」(男性・48)
「絵が綺麗だし、構図もカッコいいし、知らない競技でも分かりやすい内容だから」(女性・36)
「この作品は絵もきれいで試合進行も分かりやすかったので、ルールもすんなり覚えることが出来ました。中学生の『テニスの王子様』が皆キラキラしたアイドルな感じだとすると、高校生の『アイシールド21』は妙に色気のある人物が何人かいてドキドキしていました」(女性・36)
「アメフト経験者ですが、全てのポジションをあんなにきちんと描いてくれた漫画は他にない。特にラインマンのことをきちんと掘り下げてくれているあたりも泣けます」(男性・58)
「本当に好き。めちゃくちゃ面白い。スポーツ漫画はそんなに好きじゃなくて、『タッチ』みたいな恋愛やストーリーを読ませる系の作品でないと飽きちゃうのですが、この作品は一度も飽きずに最後まで読んだ。今もしっかり本棚に収められています」(女性・41)