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2021/05/13

source : 文藝出版局

genre : エンタメ, グルメ, 社会, 働き方, 読書

道は自分で拓く、就職氷河期世代

 パリやロンドンの料理人仲間は、「ロックダウンされても、補償と休業がセットだから安心して休める」と言っていたけど、日本は中途半端な要請に留まって、対応のスピードも遅いですよね。でも僕自身とくに驚いてもいなくて、補償も待つことなく、3月中旬から金策に動いていました。

 この国ではやっぱり、自分の身は自分で守るしかない。そういう考えになったのは、自営業の親を見て育ったせいもありますけど、世代的な価値観でもあると思います。

渋谷で居酒屋『高太郎』を経営する林高太郎さん 撮影:吉澤健太

 僕は今43歳で、大学卒業の時は就職氷河期。在学中に山一證券が経営破綻、自主廃業したあの時代です。「国は、企業も個人も助けない」ってことを切実に知っていて、それがあたりまえの世代。道は自分で拓(ひら)くしかない。昔からそうだったじゃないか、って久しぶりに思い出しました。

 従業員3人には、四月分に関しては100%の給料を支払うつもりです。雇用調整助成金や協力金は利用しますが、融資も受けないと間に合わないし、足りません。生命保険も含め現金化できるものをすべて調べた結果、小規模企業共済の特例措置が早かった。それに加えて日本政策金融公庫と都の融資も使うつもりです。

 

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