昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2021/05/09

痛みを知っているからこそできるサービスもある?

 「確かに私自身、施術してもらっている間、“しょせん金払った男”という意識は全くありませんでした。“彼氏”の皆さんはちゃんとそういうふうに配慮してくださっていたんですね。気がつきませんでしたすみません(苦笑)」

“彼氏” 「それから、サービスを利用する女性は大概ストレスを抱えていたり、嫌なことがあったりして来ますから、ネガティブな単語や言葉は使わないように気をつけています」

 「それは確かに大事なことですよね。実は私、レンタル彼氏の他に、今回性感サービスを2回利用していて、それぞれ年代の違うセラピストの方にお願いしたんですけど、ひとりの方は21歳の学生さんで、何の話からか、『おばさん』っていう表現をされていて、悪気はなかったにしろ、『おばさん』というフレーズにややイラッとしました(笑)。その方には結局普通の指圧とアロママッサージだけお願いして、いわゆる性感サービスはお願いしませんでしたね(苦笑)。おばさんにもお年頃があるので、そういった配慮が行き届いた“彼氏”たちが増えてくれるといいですね。それにしても、心配りが素晴らしいですね。何かご自身も傷ついた経験とかおありなんですか?」

“彼氏” 「実はこの仕事を始めたきっかけが、婚約者と別れたことだったんです。彼女からの暴言で自分自身も傷つきましたし、傷つける側にはなりたくないなって。僕自身も女性に癒やされたくてこの仕事を始めたというのは否めません(苦笑)」

 「そうだったんですね。辛いことを思い出させてしまいましたね。でもそういう経験も生かせるサービスのような気がします。人の心の痛みを知らない人は人に無関心になるものですが、痛みを知っていると、困っている人に寄り添えるものですもんね」

 借金返済や留学のための貯蓄など、金銭目的で働く“彼氏”たちは多いと思いますが、恋人との別れや離婚など「傷心」がきっかけでこの仕事に飛び込んだという“彼氏”が何人かいました。

 痛みを知っているからこそできるサービスもあるのかもしれません。サービスを利用する側も、心に隙間ができてしまった女性ならば、なおさら。