内田也哉子さんと中野信子さんの共著『なんで家族を続けるの?』(文春新書)の刊行を記念して、4月11日に行われたオンライントークイベント。ZoomウェビナーとYouTubeライブ中継(現在、YouTubeにてアーカイブ動画を公開中)を合わせて1800名超の視聴者を集めたトークの全貌を公開します。(全6回中の6回目。#1、#2、#3、#4、#5を読む)
(文:小峰敦子、撮影:山元茂樹/文藝春秋)
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イケメンの定義とは?
Q.【40代女性より】内田也哉子さんの夫は言わずと知れた日本を代表するイケメンの本木雅弘さん。いつも映画やテレビ、CMで拝見し、「かっこいいなあ」とため息を吐いております。中野信子さんの夫の中野圭さんは、週刊文春WOMANに掲載されたご夫婦の対談の写真を拝見し、「かっこいいなあ」と息をのみました。お二人とも夫はかなりのイケメン。家族をつくるに当たって、結婚相手にイケメンを選んだのですか? だとしたら、それはなぜですか? だとしたら中野さん、女がイケメンを選ぶのに脳科学的な理由はありますか?
内田 これは「夫にイケメンを選び損なった妻」さんからの質問です。この質問はとても主観的ですよね。だって、そもそも何をもってイケメンっていうんですか。
中野 いくつかイケメンの定義がありまして。
内田 あるんだ! ないのかと思っていた。
中野 男女ともに美しい顔というのがあって、それは平均顔に近い顔なんですよね。日本のイケメンの顔といったら、ギリシャ彫刻のような彫りの深い顔ではなく、どっちかというと中性的な顔ということになると思うんです。そういう意味では、私たちの夫は2人とも平均顔に近いといえるかもしれませんね。
内田 そうなんだ、一応平均があるんですね。
脳科学的には女性はイケメンを選んでいない
中野 とはいえ、女性がイケメンを選ぶかどうかというと、脳科学的には特にそういう基準で選んでいるわけでもないんですよ。私もイケメンだから選んだわけじゃないんです。
内田 最初に出会ったとき、「わあ、ステキ」って思ったんですよね。
中野 ステキだと思ったのは、外見ではなく、話している内容だったんだよね。普通ではないところから答えが返ってくるし、言葉が返ってくるのに1.3秒ぐらいかかるから、もしかして月に本体がいるのかなと思うぐらいのタイムラグがあったんですよ。
内田 やっぱり内面に触れて、いいなと思うのよね。私は自分の夫をイケメンだと思ったことが、正直ないんですよ。何より本人が、自分のいろんなことを気にしているんです。
中野 おお、そうですか。
内田 自分にすごくコンプレックスがあるからだって言っている。私は出会ったときから、こんなのはダメだダメだと言っている夫とばかり一緒にいるから、この人は一生懸命カバーしようとして生きているんだなと、慈しみの目で見ています(笑)。だからイケメンかどうかというのは、ひとえに内面から出ているものを魅力に思うか思わないかだけじゃないかな。
中野 女性が男性を選ぶときの脳を観察すると、あまり視覚領域を使っていないんですよ。
内田 どこを使っているんですか。