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親中派二階の面子も立つ

 訪中ツアーの正式名称は「日中空港技術交流会」といった。6月時点の案内状を見ると、旅行の概算費用として記されている金額が、〈40万円〉となっている。たぶん少しだけスケジュールの変更があったのだろう。当初の6月の案内状では、07年9月2日から4、5日間という滞在計画になっていたが、実際には、8月30日と9月1日の2パターンに出発が分かれた。

 旅行の日程表にある第一班は8月30日午後2時に関空を発ち、北京空港に向かった。当日のうちに西安に着き、ここで宿泊する。翌日、終日兵馬俑坑など西安にある世界遺産を観光して過ごし、9月1日に北京に戻った。その次の9月2日が、メインの「日中国交正常化35周年記念晩餐会」となる。そして9月3日午後1時に北京から関空に戻って来る、という4泊5日の旅行スケジュールである。他のコースも似たり寄ったりだ。

 スケジュールに共通するイベントが、「記念晩餐会」であり、ここで参加者が集合するようなツアー設計になっている。こんなに大勢集めてやって来た、と中国側にアピールするために違いない。それで、日本の国会議員きっての親中派という二階本人の面目も立つ。

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業者が愚痴る割高ツアー

 ただし、参加業者が不満を漏らすように、旅行代金はやはり高い。基本的に航空チケットはエコノミーで、一班のツアー代金が1人37万8000円だ。当初の案内にある〈40万円〉に近い。

 他のコースでいえば、二班の行く先が青島と北京、三班が北京―杭州―上海、四班は北京―大連、五班は麗江―昆明―上海。一班、二班、四班のコースが同額で、三班が38万8000円となっている。五班だけは5泊なのでやや割高で、44万8000円する。ちなみに一班と二班の航空座席をビジネスクラスにグレードアップすれば、10万円が加算されて47万8000円。三班から五班までのビジネスクラスとなると、19万5000円が追加されるので、最高額の五班コースなら64万3000円もかかる。