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 亀井は郵政民営化に反対して05年に自民党を離党し、国民新党を結成していた。事務所への秘書斡旋についてはどうか。

「たしかに彼女は今でもおりますけど、秘書というか、事務で、オヤジ(亀井のこと)云々ではなく、俺が入れたのよ。水谷さんから頼まれたからね。やっぱりデパート勤めで、政治家の事務所となると仕事内容が違うわけですからどうかな、とは思いましたけど、ちょうどうちの女の子が妊娠して事務所を辞めたあとだったのでね」

 恐喝まがいの事件は、還暦パーティの2年前の出来事だ。なのに、知らなかったのか。

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「僕はそういう人たちとは付き合いないから、知りません。還暦は人生のひとつの節目ですから出席したまでです」

安倍晋三事務所が胡蝶蘭の贈り主になっていた理由

 むろん水谷建設と政界とのかかわりは、亀井事務所だけではない。還暦祝いで大きな胡蝶蘭の贈り主となっていた安倍晋三事務所では、「そこに花を贈ったという記録はありません。お付き合いもない」とそう回答する。もっとも水谷が安倍の秘書とかなり親しい付き合いをしてきたのは間違いない。前出の関係者が指摘する。

安倍晋三氏 ©文藝春秋

「付き合いのあったのは安倍事務所の金庫番と呼ばれた秘書です。私も何度も会いましたから、水谷が親しかったのは間違いありません。東海地方の漁業協同組合連合会の幹部が仲介し、水谷会長はその安倍事務所の秘書を引き合わされました。漁連の幹部には中部国際空港の埋め立て事業で世話になっていて、安倍さんの秘書は裏方の仕事をしてきましたから、水谷会長と知り合ったのは好都合だったのではないでしょうか」

 平成の政商と呼ばれるだけあって、水谷功の政界人脈は多岐にわたる。野中広務や元三重県知事の北川正恭、旧日本道路公団元総裁の藤井治芳との関係も取り沙汰されてきた。

芸能界人脈からのコメント

 その一方、華やかな芸能界人脈もある。その面々にもコメントを求めた。

「話したくありません」(松原のぶえマネージャー)

「花は前の事務所のマネジメント責任者が勝手に送ったのかもしれない」(梓みちよマネージャー)

「韓国でディナーショーはよくやっているので、そこにいたのかもしれないが、面識はない」(千昌夫)

 ゼネコンマネーで吸い寄せた政商の宴に群がってきた面々は、都合が悪くなると、まるでその交わりがなかったかのように話す。
 

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