和樹は自分のしたいことがあるとすぐに、客とセックスをするよう促すようになる。春菜はそれに応じつつ、和樹にも働くように話した。それでも和樹はなかなか仕事につかない。この時期、春菜と和樹のあいだでは深刻な諍いが増えた。
彼の浪費に呆然…
春菜が18歳になったころ、和樹はようやく、ホストクラブで働くようになった。しかし今度はそれによって、夜、和樹は不在となり春菜は、家にひとりで待たされるようになる。和樹と春菜の諍いは続いた。
春菜は、和樹に昼の仕事に移ってほしいと何度も話し、和樹は昼の仕事をはじめた。
だが、和樹の給料が支払われるまでの1カ月は生活するためのお金がなかったので、結局、春菜が仕事を続けることになった。そのとき春菜は、自分が普段「生活費」として和樹にあげているお金の総額を確認しようと思いつき、家計簿をつけはじめた。
去年、和樹が(昼の)仕事しはじめたのが、ちゃんと仕事しはじめたのが、6月くらいで。それまでずっと喧嘩してたんですよ。この仕事就くまでのあいだ、夜の仕事してたけど、自分からしたら、(夜、家に)いないのが嫌だったんですよ。だけど、結局仕事しないとお金が出てこない、で、それをとめるってなったら自分がガマンしないといけないのかな、それも嫌で。で、喧嘩してて、で、「おまえもういい加減、昼の仕事しれば?」っていったんです。「女にばっか頼ってないで」っていって。で、仕事しはじめて。で、和樹の実家からも出たんですよ。和樹のいとこのアパートに移って。でも結局、和樹が仕事しても給料が入るの1カ月後じゃないですか? それでまた結局、自分が毎日仕事して。で、やっぱり一緒に住んで、ふたりで住んでいくっていう気持ちだったから、そのときは、全部、この、家計簿とかつけてたんですよ。そしたら、和樹が、仕事、給料もらうまでのあいだに、40万くらい使ったんですよ。
──なんで?
結局、もの(=フィギュア)とか、全部集めたりとかしたりしてて、なんか気づいたらそれぐらい使ってて。
──家計簿つけてるからわかったんだね、ちゃんとね。
もう、もうエグい金額なってて、やばいなーと思って。