昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2021/05/28

【ヤケクソ】オフィスをキーボードの音だらけにして埋もれさせる

「木を隠すには森の中」というわけで、オフィスの中をキーボードの音で埋め尽くし、騒々しいタイピング音をそこに埋もれさせてしまうという方法はどうでしょうか。例えば「Calm Office」という環境音サービスでは、オフィスのさまざまな騒音をブラウザ上で再生でき、その中にはキーボードの打鍵音も含まれています。

一般的に環境音サービスと言えば川のせせらぎや雨音などを再生するものがほとんどですが、この「Calm Office」はエアコンやコピー機、プリンタといったオフィスの物音を再生でき、その中にはキーボードの音も含まれています

 これをオフィス内のありとあらゆるPCで大音量で再生すれば、耳障りな打鍵音もその中に埋もれて聞こえなくなるというわけです。ヤケクソ? いえいえ、そんなことはありません。もっとも、懸案だった当事者のタイピング音は目立たなくなっても、職場環境はむしろ悪化するかもしれません(関係ありませんが、そうした環境でタイピング音の発生源である本人が平気かどうかは、違った意味で興味のあるところです)。

【力業】当事者をほかのスタッフから隔離する

 さて、ここからは言うなれば「強行策」です。当事者が発するタイピング音がどうやっても低減できないとなると、当事者をほかのスタッフから遠ざけてしまう方法が考えられます。例えばテレワークで周囲の視線をシャットアウトするための室内用プライバシーテントを使えば、タイピング音の発生源である当事者ごと、周囲から隔離することができます。本人にとっては、テレビ会議なども気兼ねなく行えるようになるメリットもあります。

プライバシーテントは屋外ではなく室内で、プライバシーを守りつつ作業するための製品で、テレワーク用として複数の製品が登場しています。写真はサンワダイレクトの「200-TENT002BK

 もっともオフィスでこうした製品を使って当事者だけを露骨に隔離するとなると、労基上の別のトラブルにつながりかねません。どちらかというとオフィスではなく家庭内で、テレワークでのタイピング音に家族が悩まされているケースに限定されそうです。また元来は視線を遮るのが目的の製品で、音への効果は未知数です。値は張りますが、防音にフォーカスした「だんぼっち」などの製品を検討したほうがよいかもしれません。

【現状ではベスト?】当事者をオフィスに出社させない

 ここまで多種多様な方法を紹介してきましたが、現時点でもっとも効果があるのは、テレワークを全面導入し、タイピング音が騒々しい人を出社させないことかもしれません。コロナ禍の現在なら導入に不自然さはありませんし、「実はあなたのキータイプ音の騒々しさが社内で問題になっていて……」と当事者に伝える必要もありません。当事者だけが集中的にテレワークのシフトに組み込まれる違和感を、どうなくすかだけです。

 なおこの場合も、テレビ会議ツールなどを通じて、回線越しにタイピング音が伝わってくる場合がありますが、こうした場合は「Krisp」や「RTX Voice」など、タイピング音の除去に効果があるツールを活用すれば、耳障りなタイピング音を減らせます。当事者を隔離してもなお、こうしたタイピング音に悩まされるのであれば、こうしたツールを当事者を含むスタッフ全員で導入するのも、問題を平和裏に解決するための、ひとつの方策と言えそうです。

テレビ会議などでマイクに乗ってしまいがちなキーボードのタイプ音をソフトウェア的に除去できる「Krisp」などのツールを使えば、テレワーク下でも回線から聞こえてくる耳障りなタイピング音を低減できます。ただしCPUパワーが少々必要になります

この記事の写真(9枚)

+全表示

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー