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持ち物追跡タグでストーカー被害に遭ったらどうする?使わない人も知っておきたい、自衛のためのApple「AirTag」の基礎知識

2021/05/14

 Appleから登場した、持ち物追跡タグ「AirTag」。バッグや鍵などに取り付けることで、iPhone/iPadなどから置き場所を特定できるようにするこの製品、しょっちゅう持ち物を紛失する人にとっては神のようなツールとあって、iPhoneユーザの中には数個単位でまとめ買いをしている人も多いようです。

 もっとも、iPhoneひとつあればその「居場所」が簡単に特定できてしまうことから、セキュリティの問題はどうしてもつきまといます。Appleは対策済みであると説明していますが、身に覚えのないAirTagが、いつの間にか自分の荷物の中に紛れ込んでいたらどういうことが起こりうるのでしょうか。知らないうちに自宅や職場の場所が発信されてしまう危険はないのでしょうか。そうした基本的な知識は、AirTagを使わない人であっても、ある程度知っておいたほうがよいはずです。

 今回はそうした、AirTagを使うつもりがないユーザであっても自衛のために知っておきたい、AirTagの基礎知識をまとめてみました。なお以下は2021年5月9日時点でのAirTagの挙動について、最新のiOS 14.5を用いて筆者が行った実験の結果と、既知の情報とをまとめたもので、将来的に挙動が変わる可能性があります。

Apple「AirTag」。価格は3,800円(税込)
裏面は真っ白で、ホワイトボードに紙を留めるマグネットにそっくりです

そもそも「AirTag」って何?

「AirTag」は、身の回りの持ち物に取り付け、iPhoneから置き場所を探せるようにするツールです。サイズは500円玉よりもわずかに大きく、厚みは500円玉およそ4枚分で、一般的なボタン電池であるCR2032電池を内蔵し、約1年ほどは電池交換なしで使えます。

 iPhoneを使ってAirTagの初期登録を行うと、同じApple IDにひもづいたiPhoneを使って位置を探せるようになります。こうした紛失防止タグ(スマートトラッカー)と呼ばれる製品は、他社からも多数発売されており形状も豊富ですが、現時点でAirTagは、裏面に林檎マークがデザインされた丸型のモデル1種類のみをラインナップしています。

サイズは500円玉よりもわずかに大きい程度、厚みは実測約7.6mmと、500円玉約4枚分
鍵に取り付けるためのホルダーなどのオプションが多数販売されています