ダメ男と、彼らにハマってしまう女性の生態を描いた『だめんず・うぉ~か~』で一世を風靡した倉田真由美さん。もうすぐ50歳を迎える今、「描く人になりたい」と意気込みを語ります。漫画家の倉田さんがいま再び本業と向き合う理由を聞きました。(全2回の1回目。後編を読む)

倉田真由美さん

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40代にサボってしまった、という意識があった

――来月で50歳になられるんですよね。

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倉田真由美さん(以降、倉田) そうなの。50って数字は特別ですよね。30とか40に比べてやっぱり特別感がありますよ。女性は閉経の時期と重なる人も多いと思うし、女としてのありようが変化していく中で、自分の人生の目標設定も変わってきているなと感じます。

――昨年は弁護士の三輪記子さんと共に「みわたまチャンネル」を開設してYouTubeに参戦。今年4月からはTwitterを始めるなど、さまざまなチャレンジをされているように見えます。

倉田 私は40代にサボっていた意識があって、たいしたチャレンジもしてこなかったんですよ。今そのツケが回ってきたって感じで、このまま静かに消えていくのかと焦燥感を感じていました。でもそれじゃ嫌だ、“定年退職”したくないと感じたのが3、4年前のこと。いま私は具体的に描きたいことはないけど、それでもやっぱり“描く人”になりたいんです。

 

――23歳でデビュー後、28歳の時に『SPA!』ではじめた連載『だめんず・うぉ~か~』が大ヒットします。そういった意味ではすでに名の知れた漫画家であり、“描く人”であるような気がするのですか……。

倉田 でもずっと描いてないから! テレビとかで「漫画家の倉田真由美さんです」って紹介されながら、「まったく描いてませんけど」と自分でツッコミ入れるような状況って、座りが悪いよね。

 描きたい気持ちはあっても漫画の依頼もなくて……あ、一回ありました。その時、ワンオペ育児で苦労してる妻の気持ちを赤裸々に吐露したような漫画が流行ってたから、似たようなコミックエッセイができないかと出版社から依頼があったんです。