ありのままの自分を肯定し、価値のある存在だと受け止める「自己肯定感」。高めるべきだと思われがちだが、低めでも悩まなくて済む方法があるとアドバイスした本書がヒット中。
著者は8000人以上の悩みを解決してきた心理カウンセラーだ。自己肯定感が低めの人は、まずは自分を知り、「自分なんて」と考えてしまう原因となるメンタルノイズ(心の癖)に気づくことで自責のループから抜け出せると語る。
「メンタルノイズは育った環境や記憶などによって作られます。そのため百人百様ですが、ありがちなノイズを14個取り上げキャッチコピーをつけたほか、日常の中で発動しやすいノイズに気がつく方法を紹介し、潜在意識にあるノイズを見つけやすくしました」(編集担当者の中山景さん)
たとえばサービス精神旺盛な家庭で育つと作られる「おもてなしノイズ」は、人の評価が気になり、自分を犠牲にしてまで他人を喜ばせようとした結果、疲れてしまう。このノイズに気づいたら、人は喜ぶが自分は楽しくないことを少しずつやめていけばいい。
「自己肯定感を無理に高めなくてもいい、という著者のメッセージが多くの方に共感されました。幅広い層の読者から、メンタルノイズに気づくことで心がラクになり、自分らしく生きられるようになったという声が届いています」(中山さん)
2020年10月発売。初版7000部。現在12刷8万部(電子含む)