始まりは親戚からの一通の手紙だった。これからの未来を生きる娘夫婦に、お金の基礎知識を教えてほしい――。アメリカでファイナンシャルアドバイザーや弁護士として数々の資産管理の相談に乗ってきた著者は、その依頼に応えて長い手紙を書いた。本書は手紙の内容と、のちに夫婦と積み重ねた対話の成果をまとめたもの。翻訳され、橘玲や中田敦彦からの推薦も受けてヒットしている。
「投資法など実用的なお金儲けの話をするばかりではなく、ライフステージに合わせた選択が、その後の人生にどんな影響を及ぼすのかを語っている点に魅力を感じました。お金について考えることは、結局、人生について考えることである。そんな発想をベースに、無駄な失敗をしないための教えが書かれています」(担当編集者の小倉碧さん)
キャリアをいかに形成するか、「景気」とはどういうものか、家や車を買うときの考え方、金融詐欺にひっかからないために重要なこと、老後の資産形成はどうするかといった、アメリカであれば10代の学生のうちに学校で教わるような、お金にまつわる知識が網羅的に詰め込まれている。
「女性読者の多さが印象的です。主な読者の年齢層も、30代ぐらいまでと平均的なビジネス書より10歳ほど若い。非常に堅実で、地に足のついた本だからでしょう」(小倉さん)
2019年11月発売。初版5500部。現在17刷11万部(電子含む)