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昼間はクレーム対応、夜間にようやく本来の業務を…

 Bさんは、前述のAさんとは対照的に、数十万人規模の都市の自治体職員だ。Aさんはもともと予防接種の担当者だったが、Bさんは、ほかの部署から、兼務で、新型コロナウイルスワクチンの担当部署に配属された。

 Bさんが新たに配属された部署は、新型コロナウイルスワクチンに関するホームページやコールセンター、ワクチンの分配などを一括して業務を行っているが、すべて、兼務で招集された職員により行われているという。

「もともと、予防接種の担当だった人はいません。ワクチンをもともと担当していた部署はあるのですが、わたしの知る限り、今回の業務にその部署は関わっていません。また、会議などを一緒にやることもないようです」

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 夕方過ぎにようやく本来の業務に着手する日も少なくないという。

「昼間は、クレームの電話対応で、忙殺されてしまうことがあります。ワクチン予約の電話番号ではないのですが、予約が取れないというクレームの電話が一日中かかってきたり、直接クレームを言いに来る方もいます。

 以前は、昼間はクレーム対応、夜間に仕事をして、2時か3時になってやっと帰れることもありました。最近は、クレームが少し減ったので、以前よりは早く帰れるようになりましたが……」

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 仕事の上で、Bさんが戸惑っていることは、上からの命令が、朝令暮改されることが頻繁にあることだ。たとえば、予約が殺到し対応しきれなかったため、予約方法を二転三転させたが、今度はその周知がなされなかったことでほとんど予約が入らないような事態になってしまったという。

 予約の仕組みや会場のことについて、職員にも正確な情報がまわってきていないこともあり、クレームに対して、「わたしたちも把握していません」と答えざるをえないこともあるという。

 国は、6月からは「一般の方にもワクチンを」とアナウンスをしているが、「もうこれ以上無理は言わないでほしいです」と、Bさんは悲鳴をあげる。