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公判から1週間、ベルプランに出勤する川北を目撃
多くの疑惑について確認をするため、川北の初公判後に筆者はこのベルプランの事務所を訪ねた。
ドアを開けて応対したのは事務所スタッフだったが、その後ろに小柄な川北の姿が見えた。公判から1週間後にすでに出勤していたのだ。数々の談合疑惑や市役所職員の連続自殺との関わりについて川北に質問しようとしたが、筆者と目が合うと彼は部屋の奥へと姿を隠し、取材は拒否されてしまった。
川北は法廷で再犯の可能性について「社協を辞めた私にはもう影響力がない」と否定したが、彼の影響の根源は、社協の理事のポジションなどではなかったはずである。
「6件の立件で幕引き」では許されない
しかし、これだけ疑惑のある状態でありながら、6件の入札情報の情報漏洩のみを立件して幕引きとは、警視庁の当初の前のめりな姿勢と比べても不可解というほかない。来年1月の任期満了に伴う市長選を控えるなか、警視庁が動いたというタイミングもどこか引っかかる。
市長ならびに警察による事件の全容解明がなければ、龍ケ崎市政に長らく巣食ってきた膿を出し切ることは不可能ではないか。
そして何より、このままでは、謀略に巻き込まれる形で命を失った職員が不憫でならない。