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4時間もカフェで罵倒され「俺は絵なんて本当は興味ないんだ」

「当時、社長は週に1度、私に『宿題』を出していました。その多くが『どうすれば私が画家として売れるか考えよう』といった自己啓発的な内容で、その答えを考えて、レポートとして提出するよう言われていました。

ゆきぽよ(所属事務所HPより)

 でも、それまで私は絵を描くことがメインで営業的なことは画商さんがやってくれていたので、何をどうすればいいか、わかりませんでした。それでも、ない知恵を絞り、自分なりに考えてレポートを提出した。

 しかし、レポートを読んだ小泉社長は、納得がいかなかったようで、『考えが甘い』と、もの凄い剣幕で延々と怒られました。普通に怒られるなら認識が甘い私にも非があると思います。ただ社長の怒り方というのが酷かった。カフェの店中に響き渡るくらいの怒鳴り声で、私のすべてを否定し、罵倒し続けました。傍らにはYさんがいたのですが、Yさんは社長の怒りを鎮めるでもなく、むしろ社長を持ち上げ続けていました」(同前)

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 約4時間、カフェで小泉氏から説教を受けたA子さんは、ついには恐怖のあまり涙を流した。小泉氏から「オマエなんて画家にもタレントにもなれねえよ」と罵られた際、ついにそれまで何とか保っていた小泉氏との“信頼の糸”が切れたという。

PPAPにあわせてパラパラを踊る小泉氏(2016年 本人Facebookより)

「芸能界のことならともかく、絵画を知らない社長にそこまで言われることがショックでした。小泉社長からは『将来売れたらどうしたい?』とも聞かれました。私は『動物保護や弱い人への支援をしたい』と答えました。そうしたら、『お前みたいな善人ぶってるヤツが一番嫌いなんだよ。俺は絵なんて本当は興味ないんだ』と吐き捨てるように言われ、この人にはついていけないと思いました。

連日の電話に恐怖で固まり「適応障害」と診断された

 それからは社長から何をいわれても、反応することができなくなり、7月にマネージャーのYさんに『事務所を辞めたい』と伝えました。でも、なかなか辞めさせてもらえなった。Yさんには何を言っても無駄でした。Yさんや社長から電話が連日のようにかかってきました。電話が鳴ると、私の身体は恐怖で固まり、ついには外にも出られない状態になりました」(同前)

 精神科へ通うようになったA子さんは7月には「適応障害」と診断され、診断書ももらっている。最後にY氏に勇気を振り絞って連絡をし、「契約を無効にしてほしい」と伝えた後、周囲の助言から小泉社長やY氏との連絡を断った。だが、それから3カ月後、A子さんの元へ、「6800万の損害賠償を求める通知書」が届き、A子さんは小泉社長からさらなる”追い込み”をかけられることとなった。

♯2へつづく)