ワクチン接種が始まったとはいえ、コロナ禍の収束はまだまだ先。そもそも、じわりと広がる複数の変異株に対し、ワクチンがどこまで有効なのかという疑問も払拭されないままだ。

 そんな長引くコロナ禍に我々が振り回されている陰で、AV業界で密かに性病が蔓延しているとの情報が飛び込んできた。ステイホームのお供として好況に沸いているAV市場だが、安穏とはしていられないその実態に迫った。

なぜ今、AV業界に性病が蔓延しているのか?

「今年に入ってから、性病検査で陽性反応が出たという理由で、女優の撮影キャンセルが相次いでいます。うちの会社の場合、だいたい月に20人程度を撮影していますが、毎週1~2人はコンスタントに陽性者が出ている状況です。つまり単純計算で、25%ほどの確率で性病に感染していることになり、コロナ以前はせいぜい年間数人だったことを思えば、異常な事態であると言えます」

ADVERTISEMENT

©iStock.com

 そう語るのはAV制作会社を経営するT氏だ。その内訳はクラミジアが筆頭で、次いで多いのが淋病だという。

「数年前には梅毒が蔓延したことがありました。この時は中国からの観光客が持ち込んだというのが有力でしたが、それに対して今回の性病は、風俗業界からAV業界に持ち込まれたものではないかと言われています」(T氏)

 コロナ禍によって風俗産業が低迷し、思うように稼げなくなった女性が、AV出演に乗り換える例は跡を絶たないという。つまり、風俗嬢から男優へ、その男優からまた別の女優へと、倍々ゲームで感染者が増えているわけだ。

 もちろんAV業界では定期的な性病検査を義務付けているが、「月一ペースなので、完全な防止策にはなっていません。検査から29日目のリスクは推して知るべしですよね」とT氏は語る。

「ぶっちゃけ、そこそこの容姿であればAVへの出演は簡単なんです。こちらも数を撮らなければならないので、女優のバリエーションは多いほどいい。彼女たちからしても、効率よく稼ぐことができ、不特定多数の男性を相手にしなくていいAVは魅力的な仕事です」(同前)