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頭でっかち、言い訳ばかり…光浦靖子(50)が「言葉が通じんところに行ってこい」と自分に命じるワケ

光浦靖子さんインタビュー #3

2021/07/22

——「男性との体力差がなかったらどうなっていたんだろう」ということは本の中でも度々出てくる。

光浦 電車に乗るたびに毎日感じてます。たとえば向こうから人が歩いてきて、私は98パーセント道を譲ってる。道を譲られたことなんて2パーセントぐらいしかないんです。その98パー道を譲ってない人たちってどういう感覚なんだろうとかね。

——なんなら思いっきり正面からぶつかられたり。そうですね、女性だからなのか、おばちゃんだからなのか、なめられてるなと感じることは多々ある……。

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光浦 ねえ。なんていうか、今、50代前後の女性がレボリューションを起こす気配がプンプンにおってると思うんです。もうみんなの怒りがふつふつというか、ちょっとたまってるから。

——先ほどのお話ではないですけど、親を見て社会を信じてやってきたけど、今それが違うっていうことを突き付けられた世代。

光浦 そういう空気がうごめいているから、面白いと思う。うちら世代の女性が本気で動き出したら、日本は立ち直ると私は思ってる。

——ずっと我慢してきましたけど……みたいな怒りはありますね。

光浦 「我慢してきたけど、結局何も良くなってないじゃないですか」っていうのを、同時多発的にみんなが言いそうな感じがして。そうなったら面白いな。

 

——コロナが後押ししたものは大きいかもしれません。

光浦 私がちょっと留学してる間に、日本がそんな風に変わってればいいのにとは思います。我慢してきた同世代の女性たちがもっと一緒になって「幅」きかしてる社会になっていればいいな。

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