うまくいってるのは、たぶん、深入りしないから
——本にも出てくる光浦さんと女性芸人同士の友情関係がすごくうらやましいんです。清水ミチコさんとか(森三中)黒沢(かずこ)さんとか、(たんぽぽ)白鳥(久美子)さんとか。
光浦 楽しいんですよ。
——「女同士は仲悪い」みたいな、そこもちょっと引き裂かれてきたじゃないですか。
光浦 「裏で悪口言ってる」とかね。私はテレビの世界に入って、悪口言ってるのは男の人ばっかりだなって思いましたよ。
——光浦さんは友達同士で、他愛もない話をするとか、誰かが困っていたら助けるとか、そういう自然な関係性をつくってる。それってもしかしたら結婚して家庭というコミュニティを作るより難易度高いのではないかと。
光浦 うまくいってるのは、たぶん、深入りしないからかな。昔みたいに気を使って「行きたくないのに行かなきゃ」はゼロですね、今は。20代ぐらいの時からそういうのはやってないです。そうしたら、そういうのをやらない人たちと仲良くなるようになりました。自然とそういう人たちばっかりになった。「え~、お腹痛い。行きたくない」って。
——自由ですね。
光浦 でも大事なのはそれに対して「せっかくセッティングしたのに!」ってちゃんと怒れるかどうか。断ってもいいけど、こっちもちゃんと怒ります。「あ、いいよいいよ」ってしてたら、そっちが我慢になっちゃうので。「何だよ、セッティングまでさせて!」ってそこは怒る。
——怒るの難しい……。
光浦 でもそんなの些末なことでしょ。行く行かないなんて。でも、私たちも4人だから、ご飯した時に最悪誰かドタキャンしても3人いるからね。これが2人だとね……3人も意外と……だから、4人ぐらいからがちょうどいいんじゃない?
——女グループは4人がいい。
光浦 あっ、そうね。『セックス・アンド・ザ・シティ』も4人だったね。
——確かに。
光浦 4人はいいかもね。1人抜けても3人いればいいっていう。最悪2人ドタキャンしても、2人でしっぽり話せばいい。そうだね。4人を提唱していきましょうか(笑)。で、最初に集まる時から、「ドタキャンしても怒らない」「ドタキャンされたら怒ってよし」みたいな、契約書を書いておけばいい。
——察し合って疲れるのを防げますね。
光浦 気を使い合ってね。もったいない。だって優しさなのに。だから、最初に「俺たちのグループはこれだ」みたいな。「これが掟だ」みたいなのを作ればいい。不良みたいにね、ルールを決めて。不良はルール好きだから。
撮影=鈴木七絵/文藝春秋
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