韓国で、K-POPスターたちが所有する最高級住宅が連日話題を呼んでいる。
韓国の芸能人の中で、最高額のマンションを保有していると報じられた歌手、IU(アイユー)をはじめ、世界的なスターとしての地位を固めたBTSなど、K-POPスターたちの不動産事情は、住宅価格の高騰が社会問題化している韓国の国民的関心事なのだ。
「13億円マンション」はどんな物件?
韓国の“国民的”ソロ女性歌手のIUがマンションを購入したニュースが、今月になって大きな話題となった。28歳で芸能人で130億ウォン(日本円でおよそ13億円)のマンションを購入したことだけではなく、「全額を現金で支払う予定だ」と報じられたことに、韓国国民が驚いたのだ。
IUが購入したと報じられたのは、ソウル市江南区清潭洞(チョンダムドン)に建設される予定の最高級マンション。世界的な建築家であるスペインのラファエル・モネオがアジアで初めて設計した建築物で、2022年12月完工予定だ。地下4階地上20階建てだが、総入居世帯はわずか29世帯。残りのスペースには、入居者のための共有施設で埋め尽くされるという。中でも、メゾネットタイプのペントハウスの価格は、なんと300億ウォンで、韓国におけるマンションの最高価格の記録を塗り替えた。
この高級マンションは「土地取引許可区域」内に位置する。土地取引許可区域とは、江南をはじめ高級住宅街に不動産投機が集中することを規制するための制度で、実際に居住する目的でのみ住宅購入を許可している。さらに規制により、銀行から融資を受けることができない。そのため、IUは全額現金で支払うことになるのだ。
IUの新しい住処となる清潭洞は、1980年代以降に本格的に造成された富裕層が好んで住む地域。財閥創業者が住むというより、その2世や3世などの若い実業家が住居地として選んでいることで有名だ。昨年日本でも大ヒットした韓流ドラマ「愛の不時着」でも、財閥2世の若きCEO、セリ(ソン・イェジン)の家も、この清潭洞にある設定だった。