40代は「セカンドキャリアに必要なことを仕込める最後の10年だ」。そう語るのは、累計90万部超「未来の年表」シリーズの河合雅司氏である。

 コロナ禍、働き方や生活様式が一変した今、未来のためにやっておくべきことは何だろうか。40代のうちに着手すべき、最も重要なことを同氏による『コロナ後を生きる逆転戦略 縮小ニッポンで勝つための30カ条』(文春新書)から一部抜粋して紹介する。

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セカンドキャリアに必要なことを仕込める最後の10年だ

 

40代のうちに準備しておくべきこと

「人生の未来年表」を作ってみよう

 40代のうちに着手すべきことで最も重要なことは、これからの人生をどのようにマネジメントしていくか、その具体的なプランを自分で考えてみることだ。

 生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」(2019年度、速報版)によると、自分や家族の将来、経済的な準備など、具体的な生活設計をしている人は、37.0%にすぎず、「生活設計なし」と回答した人が55.7 %と過半数だった。この20年ほどの推移を見ても、この割合はさほど変わらない。

 今まではそれでもよかったかもしれない。だが、2020年から2040年頃までの20年間は、違う。寿命が予想以上に延びたことによる高齢者の増大と、少子化によって若い働き手が減少することによる働き方そのものの変化という2つの要素が重なって加速していく時代だ。負担は増え、社会保障制度はより貧弱となっていくことだろう。「なんとかなるさ」では太刀打ちできない。今は若くとも、いずれ個人として「戦略的に縮む」ことを求められる日が来ることを頭に入れておかなければならない。今の社会の延長線上に、未来はないと肝に銘じてほしい。

 最初から完璧なプランを作ろうとしなくていい。まずは自分の年齢を書き込んだ「人生の未来年表」を作ってみればいい。夫・妻など配偶者がいれば並行して相手の年齢を入れ ておく。子どもが生まれたら、自分が何歳のときに我が子が何歳になるのか、わかるようにしておくのだ。

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 ここで重要なのは、親の年齢も一緒に書き込んでおくことだ。これだけ長寿となった現 在、親のライフステージと自分の年齢がどう重なるのか、ひと目で把握できるようにして おきたい。配偶者、子ども、親の年齢を見て、60歳からの人生をつつがなく過ごすためには、どのような準備をしておいたらよいのか、ざっくりとしたプランを考えたらいいのだ。その具体的なポイントは、この後で説明していく。

 そして、結婚、出産、育児、教育、住居の購入、再就職、親の介護など、人によって来る時期もさまざまだろうが、大きなライフイベントを迎えるたびに、プランを修正していくことが大切なのだ。