6月26日、私の新刊『横浜改造計画2030』(7月14日発売)を宣伝するラッピングバス2台が、横浜市内を走りはじめました。私自身の写真が大きくボディに印刷されているバスを見て、驚かれた方もいるかもしれません。
今回は、なぜ私が横浜についての本を書き、ラッピングバスを走らせたのか。その経緯や理由について、触れていきたいと思います。
「私が立候補するのではないか」という報道について
8月22日に、横浜市長選挙が行われます。そのタイミングでの本の刊行となりましたから、このたびの私の行動を、市長選を意識したものだろう、と考える方は少なくないでしょう。一部、私が立候補するのではないかとの報道もなされています。
しかし、その報道は憶測にすぎません。この原稿を書いている現時点において決定した事実は何一つありません。
ただ、私がこの半年、政治の世界の“渦中”に身を置いてきた、といいますか、巻き込まれてきたことは確かです。
今年の初めに、古くからの知人でもある政界関係者を通じて、立憲民主党の方から市長選出馬の打診を受けました。党の幹部の方がわざわざ面会に来てくださり、「立候補を検討してほしい」「その際には党として推薦したい」とのご意向を伝えていただきました。
その後、何度も決断を促されてきましたが、私は推薦の申し出を一貫して固辞しました。最終的には、別の候補者の方を推薦するに至ったようです。
政治の“裏側”を知れば知るほど怒りのような感情が…
当時、私はプロバスケットボールB3・さいたまブロンコスの仕事で多忙な日々を過ごしていましたが、4月頃にはひと区切りがついて、代表から退任することも決まり、時間に余裕が生まれました。一方で、政界からのアプローチはなお続いていたため、おのずと自分の故郷でもある横浜市の現状と未来、市政や選挙のあり方について、考えを巡らせることが多くなっていきました。
そして、様々な情報や報道に触れ、政治の“裏側”を知れば知るほど、私の中にふつふつと湧き上がる思いがありました。
それは、怒りと言ってもいいような感情でした。
横浜は私が生まれ育った場所であり、横浜DeNAベイスターズの球団社長だった時期も含めて、いろいろな思い出や愛着があります。私にとっては日本一“カッコイイおしゃれな街”であってほしい、と心から思えるのが、この街です。
だからこそ、横浜市政・市長選をめぐる旧態依然としたありようを知るにつけ、不満や、やりきれなさばかりが募るのです。