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“日本一大きな田舎”横浜の問題点…なぜ横浜市長選は盛り上がらないのか?

“日本一大きな田舎”横浜の問題点…なぜ横浜市長選は盛り上がらないのか?

私が『横浜改造計画2030』を書いた理由――池田純「スポーツビジネス・ストロングスタイル」番外編

2021/06/29
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 しかし、先述した通り、現状の横浜市の土壌からそうした新しい力が芽を出し、大きなうねりが生まれる可能性は限りなく低いと思います。

 有力政党の推薦を受けた候補者が、ないしは、しがらみまみれの地元の偉い職業政治家が、市にとって、あるいは市民にとって最重要とは思えない論点を巡って争う。盛り上がりのない選挙戦が続いていくのではないかと思います。

「しがらみ」や「保身」と無縁の候補者が現れたなら…

 私に立候補を打診してきた政党からは、まさにその旧来型の選挙戦を展開しよう、という提案を受けました。「池田さんは選挙をわかっていない。そうでなければ勝てない、お金は出します。わたしたちに任せてくれれば大丈夫」と、かなり具体的な提案もありました。でも、それは私の思いとはまったく相容れず、市民の目線はまったく反映されていませんでした。

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 また、もし万が一私が彼らと手を組み、立候補し、彼らの資金で選挙戦を展開して当選したとしても、掲げた公約とは違う論理、それこそ新たな地元のしがらみや利権の圧力が押し寄せてくるでしょう。

 それは、自分の言葉や手足が奪われるような状況を招くものになるはずです。

 

 そういった候補者ではなく、独立独歩、独立不羈の精神を持ち、政党の公認や地元の二世政治家などではなく「しがらみ」や「保身」とは無縁で、かつ横浜市の未来を自分の言葉で語ることができる人。

 あえて愛する横浜だからこそ、私は横浜を厳しく “日本一デカい田舎街”と指摘したいと思います。でも、その田舎街の圧力に屈することのない、しがらみと無縁の候補者が現れたなら、今夏の市長選はおもしろくなるのかもしれません。

 横浜市長選に関して私の名前が取り沙汰されたネットニュースに寄せられたコメントで、ああ、的確だな、と思ったものがありました。

 本稿では、最後にその要旨をご紹介しておこうと思います。

〈横浜市民は、実はディフェンシブで保守的なのか? それともオフェンシブで、新しい時代の流れを渇望しているのか? この夏の市長選は、横浜の未来、横浜の若者や子どもたちの未来への岐路になるだろう――。〉

※さいたまブロンコス公式サイト https://broncos20.jp/
※池田純オフィシャルサイト https://plus-j.jp/

横浜改造計画2030

池田純

サイゾー

2021年7月14日 発売

“日本一大きな田舎”横浜の問題点…なぜ横浜市長選は盛り上がらないのか?

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