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政界入りへの期待。支持率は急上昇。
秋前法相とのバトルの末、尹前検事総長が今年3月、4カ月の任期を残したまま電撃的に自ら辞意を表明すると、政界入りへの期待が膨らみ、支持率は急上昇。ある世論調査によれば、「共に民主党」の李知事との両者対決では尹前検事総長25%VS李知事24%(韓国ギャラップ、7月2日)、別の調査では同33.9%VS同26.3%(リアルメーター、7月6日)と拮抗している。
尹前検事総長の出馬宣言が期待される中、満を持しての6月29日の会見だったといわれた。記者会見では反政権の象徴よろしく現政権批判が大半を占めた。ただ、印象に残るようなビジョンは語られなかったことで、与党からは「政治を勉強したほうがいい」と皮肉られ、中道層からの反応も様子見の雰囲気が漂った。中道系紙記者は言う。
成功への今後のポイント
「まずは保守派の票取り込みのための戦略をとり、会見の内容が現政権批判に集中したのかと思いますが、少しやり過ぎた。『(現政権は)国民を略奪した』など極端な表現が使われたため、中道層が引いたところもあったのではないでしょうか。
保守でもなく進歩でもない、第3地帯から出馬した候補者で成功したケースは今まで一度もありません。潘基文元国連総長は、2017年の大統領選挙で正式ではありませんが、第3地帯から事実上出馬した後、ネガティブキャンペーンが始まるとそれを処理できずにあっという間に辞退したのがいい例です。
今後、どの時点で『国民の力』(野党第一党)に入党するかがひとつのポイントになるでしょう」