AKBグループと乃木坂46は何が違うのか。最近はテレビや雑誌ももっぱら乃木坂や欅坂だそうで、業界の人が言うには「とにかくAKBより坂道グループなんですよ」だそうで、AKBファンはいろいろ釈然としない。だから重点的にテレビ番組で乃木坂を研究している。いや『乃木坂工事中』を見るだけですが。
え、『工事中』ってテレビ愛知制作!? 愛知ならSKEじゃないの? こんなところでもすでに負けてるような。しかし、見れば見るほど「AKB冠番組」とフォーマットから何から同じ。ヒナ壇にメンバーが名札つけて居並び、ロケで体験企画、メンバーが撮った動画で公演の裏側覗く、スタジオで曲披露、司会はお笑いの兄さん。ここにAKBが代わりに出ても何も変わらんぞ。ルックスは似たようなもんだし(それぞれのファンに怒られそうだが、冷静にレベルで見比べたら同じようなもんだと断言したい)、やる気も喋りもどっこいどっこいだろう。「乃木坂だからこれです!」ということがわかるようなものはまったくない。
「わかってねえなー、違うんだよAKBとは。雰囲気がぜんぜん違うの!」とか言われるのかもしれない、業界の人には。しかしAKBのファンからすると「別にいいだろAKBだって」と言いたくなるような、同じような番組なのはどうかと思う。……ならAKBのほうが新機軸の冠番組に打って出ればいいのか。うーむ、それも難しそうだが。
しかし今週の『工事中』を見ていて驚いたのが、乃木坂の夏のツアーの様子がちょっと紹介されて、それが電飾階段に電飾アーチで衣装もシルクハットとかで、宝塚大劇場のレビューショーみたい。その舞台で乃木坂メンバーがチョコマカ歌い踊っている。
ああなるほど。指原莉乃にディナーショーをやらせたりHKTに明治座で座長芝居やらせたり、秋元康の「芝居&ショー志向」みたいなものはほの見えてて、AKBや坂道を宝塚みたいにしたいのでは、とはよく言われることだけど、もしかしたら秋元康は宝塚を「やらせたい」んじゃなくて「自分がやりたい」んじゃないか。まあ男役や娘役をやろうとは言えないだろうから、夢は「宝塚大劇場の本公演の作・演出」じゃないか。で、宝塚もわりと下世話なところと組んだりする劇団なので、十年後ぐらいには実現するかもしれない。乃木坂研究してたら秋元康の将来の予言に走ってしまった。
▼『乃木坂工事中』
テレビ愛知(テレビ東京) 日 24:00~24:30