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事前の“噂”に比べると地味な新型

 海外メディアThe Vergeによると、有機ELモデルでは新しいCPUが搭載されたり、メモリが増えたりはしていないという。任天堂公式サイトの記述を見ても、TVに接続した状態の解像度は1920×1080ピクセル、携帯モードで1280×720ピクセルと従来と変わらず、バッテリー持続時間もほぼ差がない。つまり、性能はあまり変わらないわけだ。

画像は任天堂公式サイトより

 発表される前の噂では、「新型は4K解像度に対応するハイエンド機ではないか」と言われていたため、それと比較すると魅力に乏しいのは事実である。6月に開催された世界最大級のゲーム見本市「E3」で新型ニンテンドースイッチに関する情報の発表を行わず、あえて7月に入ってからゲリラ的に公表したのも当然なくらい、地味な新型といえるわけだ。

ハイエンド機が求められてはいるが、手に入るかは別

 そもそもなぜニンテンドースイッチにハイエンド機が求められていたのかというと、やはりこのゲーム機は性能が足りていないからである。現在はいろいろな作品が複数のゲーム機で展開されるのが当たり前なわけだが、ニンテンドースイッチに移植されるとスペックの問題で一部機能が削られたり、解像度が非常に落ちてしまうなんてケースもしばしばある。スペックの関係上、ニンテンドースイッチでは発売されていないが、もし登場すればものすごく売れるであろう作品も存在するわけだ。

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 ゆえに、特にコアなユーザーはハイエンド機を望むわけだが、かといって、いまハイエンドモデルが出たとしても喜べるかは微妙なところである。現在は世界的な半導体不足に陥っており、ソニーのPlayStation 5もマイクロソフトのXbox Series X・Sすら日本では未だに買いづらいのが現状だ。さすがに発売から時間が経つとだいぶ落ち着いてくるが、それでも気楽に買える状況とは言い難い。