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「パパ活で100万頂けたよ!」SNSでパパからもらった金額を競い合う“頂き女子” のヤバすぎる手口

佐々木チワワインタビュー#2

歌舞伎町のホストの変化

――“ホスト狂い”の話をするとき、ホスト側のモチベーションってあまり取り上げられていない印象ですが、実際ホストたちのモチベーションはなんでしょうか?

佐々木 女性側の話は取り上げられるけど男性側はあまりよく知られていないですよね。ホストのモチベーションはもちろんお金です。大金を稼ぎたい人たちが働いているのは大前提なのですが、それに加えて別のモチベーションもあるのだなと最近気づきました。

 それは周りからの評価です。例えば月に数千万の売り上げがあっても、周りがきちんと評価してくれないと不満なんですよね。「俺、これだけ売ってるのに、上がそれに対応した評価とか広告とかをしてくれない」と。歌舞伎町に染まっている人ほど、有名店の看板とかネームバリューにこだわるんですよね。看板に乗るために一時的に自腹を切るホストもいるんです。

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歌舞伎町で有名なホストの看板 ©今井知佑/文藝春秋

 売り上げが少なくてもSNSで有名なホストのほうがチヤホヤされたりとか、ホストクラブの経営者たちは結構そこで戸惑っています。「SNSの時代なのは分かってるんだけどね」と。昔って「枕をしたら男がすたる」みたいな考えだったんですけど、今は枕したい女の子の特徴をYouTubeで発信するホストもいます。ネット社会と歌舞伎町の文化の変わり方がえぐいなっと思いますね。

――ホストと客の関係が近くなっているということですね。

佐々木 そうです。YouTubeで発信しているホストに会いたいという理由で歌舞伎町に行く人が増えました。特にローランドが出てきて以降は「ホスト」や「歌舞伎町」っていうワードがTikTokでめちゃくちゃ検索されてるんです。ホストって言葉が入ってると再生回数が1億以上あったり。

 ホストもホストでどんどん過激な動画を上げていっています。そういうことをしていかないと目立てないし、炎上したもの勝ちみたいな空気がありますね。炎上しても、結局お金を使ってくれる子が1人でも多く居ればいいので。