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“高校野球大好き”楽天・安樂智大が語った甲子園の魅力と球数問題

文春野球コラム ペナントレース2021

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「投げすぎで壊れたとか、壊されたなんてないです」

――甲子園とはどんなところですか?

「有り得ない事が起きるのが高校野球で100回やって99回負けないチームが負ける、その1回がでるのが甲子園」

 なんとも彼の言葉だからこそ説得力がある。

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 そして今まさに第103回大会でも有り得ない連日の雨に悩まされて調整もままならない。

「高校時代は調整なんてしたことないんです。選手は早く試合がしたいと思ってて、監督さん達のほうが色々心配される事が多いとおもいます」

 そして甲子園が始まると必ずSNSや雑誌等が騒がしくなるのが甲子園で何百球と投げたピッチャーの球数問題である。2013年選抜大会で772球を投げた彼の記事も何度、目にしたことだろう。しかし彼はかつてこんな話をしてくれた。

 高校時代にたくさん投げたらプロではダメみたいな風潮がいやなんです。だから僕がプロ野球の世界で成功して、証明しないといけないんです。

――その思いについては?

「投げすぎで壊れたとか、壊されたなんてないです。ただの実力不足。怪我したのも肘が下がって投げ方が悪かったんです。プロに入っても怪我で活躍できないからそういわれても仕方ないですが、ただいつも今に見とけよ!!という反骨心を持って戦っています!」

 自分が歩んできた道が間違いではないと証明するため、愚直に努力を重ねてきた結果が実を結びそうな今シーズン、彼のファンとして高校野球ファンとしてこんなに嬉しいことはない。

 そして最後に高校球児たちへのメッセージもお願いした。

「苦しい練習していると思うし、色々あって気持ちなんかわかってあげる事もできないし、偉そうには言えないですが、頑張れば報われると信じて頑張って下さい。僕も絶対に結果が出ると信じて頑張りますので!」

 様々な困難を経験しても、自分を信じて、自分を磨き続けた彼だからこそ届けられるメッセージだと思った。

 ありがとう安樂智大! 頑張れ高校球児たち!

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