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 男性客でも風俗嬢のことを「風俗嬢のくせに」と見下している発言を見かけるが、女性向け風俗でもそうしたわずかな差別意識は見て取れる。掲示板やSNSでは、「所詮女に買われている男」「将来性ゼロ」「バター犬」などの言葉を見かけることもある。ホストクラブと違いセラピストが女性客に徹底的に尽くし、エスコートを求められる女尊男卑のシステムが出来上がっているのだ。

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基本サービス以外の『特別感』

「とにかく、女性は基本サービス以外の『特別感』に固執します。マニュアルで店側に指示されるのですが、毎回初指名のお客さんにはドリンクを自費で購入して持っていくんです。その数百円を2回目、3回目と指名してもらった時に止めただけでめちゃくちゃ怒られたり。時間が終わってもなかなかホテルから出させてくれなかったり、本番行為を求めたり。『私だけ』って思いたいんだと思いますが、給料考えたら本当に過剰サービスすぎてキツいです。特にホテルの外だと『女の子』扱いされたくて、恥ずかしいから自分が財布を出したくないというお客さんが多い。そういう場合は全部一時的に立て替えて、後で回収します。けどその時になって、『あれは私が特別だから奢ってくれたと思ってた』とか言い出す人もいて…。正直めちゃくちゃしんどいですよ。それで下手に出ないといけないので。自分と一緒にいる時間が僕にとって癒しだと思ってるのはやめてほしいです」

 ネットに書いてあるようなサービス内容以上のホスピタリティを求められる女性用風俗。一見高収入の仕事に見えるが、果たして本当に割に合うといえるのだろうか。