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「マリリン・モンローは俺が殺した」

――なるほど……。ちなみにケネディ暗殺に関する情報公開は、現時点でどのくらい進んでいるんでしょうか?

三上 この事件を調査するために設置されたウォーレン委員会が集めた資料も、まだ100%は公開されていないです。最近では2017年に一部が公開されて、もう98%ぐらいは公開されている状態ですが、今のところ残りの2%は2039年まで封印されることになっています。とはいえ、このウォーレン委員会も怪しいと言われていて。

 委員長を務めたウォーレンは裁判官なんだけど、それ以外のメンバーは全員ロックフェラー家の第3代当主、デイヴィッド・ロックフェラー絡みの人脈なんです。情報公開や調査に関しても、ウォーレンが何かを進めようとすると、他の委員が「それはダメ」と言ったりだとか、そういう記録が残っているんです。だからもう、本当に陰謀論の世界ですよ。ケネディが軍産複合体に楯突いて……。実質、裏で動いていたのはマフィアなんだけども。向こうで言うシンジケートですね。でも、その黒幕を考えると、やっぱりロックフェラーに行き着くという。

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デイヴィッド・ロックフェラー ©getty

――利害関係者が多すぎるがゆえに、様々な“説”が生まれてくるんですね。

三上 ケネディってなんだかすごい祭り上げられてる部分があるけど、実はけっこうな悪党なんですよ。だって、マリリン・モンローとも不倫だったわけで。マリリン・モンローの死の謎も、未解決事件としてはつながっていきますよね。彼女はピロートークでケネディから聞いた話を日記につけていたと言われてるんですが、死後にその日記がなくなっている。で、「マリリン・モンローは俺が殺した」って言っているのも、マフィアの親玉のサミュエル・ジアンカーナなんですよ。でも結局、彼も自宅の地下室で暗殺されてる。

――関係者と見られる人物が消えていく……。

三上 オズワルドもそうだけど、ケネディ暗殺を追っていたジャーナリストも、マフィアのドンも、証人や関係者たちが時を置かずに次々と死んでいくわけで、それはやっぱりおかしいなと思いますよね。