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禁じられた裸体美術
ギリシャ・ローマ文化では、神は人間と同じ姿をしているという考えの下、人間の肉体は美しいものとして、裸体は積極的に美術のモチーフとされていたが、キリスト教は肉欲を罪と考え、裸体表現も禁じられた。
特に、「クニドスのアフロディテ」(*1)以降、全裸や半裸が当たり前になっていたアフロディテ=ヴィーナスは、異教の神として弾圧された。
*1 紀元前4世紀に活躍した古代ギリシャの彫刻家プラクシテレスによる、等身大の女性の裸身像。
その復活は14世紀から始まるルネッサンスまで待たなければならない。
古代ギリシャ・ローマの文化を復興しようというルネッサンスはイタリアから始まり、そして西欧各国へと広まっていった。
そして復興される文化の中には、長いこと失われていた裸体美術もあった。サンドロ・ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」を筆頭に、数多くの芸術家が男女の裸体表現に挑んだ。
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