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メダルに届かなかったものの、人々の大きな関心を呼んだ選手たちもいる。男子水泳のファン・ソヌ(黄宣優・18)は、7月25日の200m自由形予選で1分44秒62の韓国新記録、そして28日の100メートル自由形準決勝で47秒56のアジア新記録を達成した。29日の決勝は5位に終わったが、アジア人選手として男子100メートル自由形決勝に進出するのは、1956年のメルボルン五輪以来。文大統領もSNSでその快挙を讃えた。
またラグビー代表チームも脚光を浴びている。韓国が五輪のラグビーに出場するのは、実は今回が史上初めて。1923年にラグビーが韓国に伝わって以来98年で初の快挙として、注目を集めた。成績は、全試合敗北の最下位。7月28日の最終戦も日本に19−31で敗れたが、キャプテンのパク・ワニョン(37)は多くのことを学んだとして次回への期待をつないでいる。
虎の図柄は朝鮮出兵をイメージする?
通常の五輪と異なり、競技以外の部分で日韓が喧しいのも今回の大会ならではだ。選手村入りした韓国選手団が、豊臣秀吉の朝鮮出兵に抵抗した武将・李舜臣の言葉をもじったメッセージを垂れ幕にして掲げたところ、IOC(国際オリンピック委員会)の要請で撤去させられたのは記憶に新しい。
代わりに1988年ソウル五輪や2018年平昌五輪でマスコットになったトラの伝統的な図象に差し替えると、今度は「加藤清正の虎退治≒秀吉の朝鮮出兵を連想させるので反日なのは変わっていない」「竹島の領有を主張している」といった非難がまた日本側から浴びせられた。