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 社会でも、

“皿洗いのアルバイトをしていたが何度も皿を割ってしまいクビになった”

“お客さんに料理を出すときに、ドンっと勢いよく置いてしまいお客さんとトラブルになった”

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“建設現場で親方に危ないと怒鳴られてばかりで嫌になって辞めた”

 といった就業上のエピソードや、

“喧嘩で相手の頭を軽く踏みつけただけなのに頭蓋骨を陥没させてしまった”

“じゃれ合っただけなのに相手に大怪我をさせたと言われ傷害罪で逮捕された”

 といった非行に関するエピソードもありました。少年院を出て真面目に働こうとしても、身体的不器用さ故に仕事をクビになり職を転々としたり、本人にはそのつもりがなくても傷害罪になったりしていたケースがみられたのです。

就労のハードル、再非行のリスク

 それに加え、彼らはたいてい認知機能の弱さも伴っていました。認知機能の弱さがあると、サービス業に就くよりも建設現場で土木作業員といった肉体労働に就く傾向があります。しかし、身体の使い方が不器用であると、そういった肉体労働でも問題を起こして仕事が続かず、生活ができなくなるのです。安定した就労は再非行防止に欠かせない要素ですが、身体的な不器用さが就労のハードルとなり、再非行のリスクを高めているのです。