「本当は純粋な心をもっている」?
交際中の性格について。彼について、根は純粋なのだと思えるエピソードがある。ある日ゲームセンターで、誰のかわからない財布を拾い、彼がお金を取り出し使い切ったことがあった。私ははじめは躊躇していたが、結局遊んでしまった。帰宅後に、彼から電話があり、「知らない人のお金を使ってしまった、やったらいけないことだった。嫌な思いをさせてしまってごめんね」と言っていた。その時に私は「いいことと悪いことの判断がつき、本当は純粋な心をもっているんだ」と思った。
クラスではリーダー的な存在で、体育祭でダンスの練習を面倒くさがっている人に大きな声で「やるぞー!」と声をかけ、雰囲気を明るくさせて皆のやる気を起こさせていた。一方で気に入らないことがあると物に当たることもあった。ある時先生からベルトの色で身だしなみを注意されたことがあり、腹を立て、物を思いっきり投げたり、黒板や壁を殴ったり、ゴミ箱にひびを入れ、暴れたりすることもあった。だいたい1年に1回位あった。ただ、暴れた後は、腕組みして、散らかった様子を見ながら片付けていた。
なぜ刺青を入れたかなど詳しい話は聞かず
女子たちは呆れながら「うけるよねー」と笑っていた。3年の時も同じクラスだった。2年生の夏頃、バスケットボール部の部員を殴り停学になったことがあった。なぜ殴ったかはわからない。2006年の秋か冬頃、女性との関係に焼餅を焼き、別れた。高校3年生では同じクラスになったが、気まずく、私も別の相手と交際し始めたので、関わることはなくなった。別の大学に行き、大学2年、2009年夏頃、電話があった。「教育学部にいて、将来教師になるんだ。久しぶりに会おう」と言われ、新宿で思い出話をした。明るく優しい様子は、高校の頃と変わらなかった。
その後も半年に1回は近況報告も兼ねて電話することがあった。彼は携帯から耳を離さないといけないくらい大きな声で話していたが、大学3年生の頃、ぼそぼそと、「俺、大学に入って、付き合ってもない女の子と関係をもつようになり、汚れてしまった。高校のころはピュアだった。俺はもう一度、あのピュアな恋がしたい」と言っていた。本心で言っていたのではないかと思う。その後、刺青を入れていたことに驚き、教師になることは不可能なのではと思い「先生になるんじゃないの? バカじゃないの」と言った。すると「バレないようにする」と言っていたので、呆れ、なぜ刺青を入れたかなど詳しい話は聞かずに電話を切った。