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私の言葉は、彼の心に響いていない

 それまで、人の命を軽く見る言動をするのを見たことがなく、「今の植松は、私の知っている彼ではない」と思った。ただ、今なら何とか優しい植松に戻せると思い、「中には会いたくない家族もいると思うけど、すべての家族がそういうわけじゃない。私が働いていたところも毎日来て、ご飯を食べさせている人もいた。私は、自分の息子が障害者なら生きてほしいと思うよ」と言うと、「それはきれい事じゃないですか」と。

 私の言葉は、彼の心に響いていないと思った。「世の中には悪いことをして刑務所に入る人もいる。税金で3食、食べれて、雨風しのげる場所で生活できる。こっちの方が無駄じゃないか。妊娠中に障害があるとわかった時点で、生まない選択肢もあるだろうが、私は息子を産む時に、旦那の母親から『預かった命は絶対生んで大切に育てなさい』と言われた。抹殺するくらいなら、生むか生まないか選択できるようにするのが先ではないか」と言うと、彼は「ひどい母親だな」と言い、その後も重複障害者排除のメッセージが送られてきた。

歪んだ考えを正しいと思いこんでしまっている

 私は「何を言っても駄目だ、歪んだ考えを正しいと思い込んでしまっている」と思い、嫌になり、「洗脳が解けたら連絡してこい。今はもう連絡してくるな」と送り、ブロックした。それ以降、どんなLINEが来たのか、もしくは送られてないのか、わからない。2016年2月になってから私のツイッターのたわいもない記事に、たわいもないコメントをしてきたことはあるが、内容は覚えていない。

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 2016年5月から6月頃、SMSで、メッセージがきた。5月4日「電話はどうしたのかな」。私は電話をした覚えはなく、関わりたくもなかったので「何でもないよ」と答えた。6月3日、「高校の同窓会しませんか」とメールがきたが、関わりたくなかったので「行かない。関わりたくない。マジで連絡しないで。迷惑」と送った。その後も「8月に地下格闘技に出ます」ときたが無視した。

【前編を読む】《津久井やまゆり園》「精神鑑定」で浮かび上がった植松聖の本性…“やんちゃなお調子者”が“戦後最多の殺人犯”に変貌したワケ

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