結局、警察に通報して犯人の身元も判明したんですが、盗んだ商品を売り払ったあとだったので、うちの店にはお金が一銭も戻ってきませんでした。テレビは極端な例ですが、外に置いてある資材や観葉植物が万引きされるのは日常茶飯事です。
混雑するレジにキレてアクリルケースを拳で破壊
──他にも困っていることはありますか。
清水 店舗にもよると思いますが、レジが混んでいるだけでイライラして大声を上げたりキレたりするお客さんが多いことですね。ホームセンターは日用品から家電までなんでも揃うので、会計に時間がかかり、レジに行列ができることがよくあるんです。
あるときなんて、男性客が「早くしろよ!」と突然キレて、レジの横に陳列しているタバコのアクリルケースを拳で殴りつけて流血し、救急車が出動する騒ぎになったこともあります。あたりにアクリルの破片と血が飛び散り、まるで事件現場のようでした。
──レジが混んでいるだけでそんな騒動になるのはヤバすぎますね。
清水 DIYや整備用品が置いてある作業工具のコーナーは、ナタや斧、バールなどを振り回す客がよくいるのでけっこう危険です。けっして遊んだりふざけたりしているわけじゃなく、実際に使用するシーンを想定し、振り回して長さや重さを確認しているらしいんですが、単純に危ないし、初めてその光景を見たときはビビリました。
日常的に起きる男性客によるセクハラ
従業員が女性の場合、男性客からセクハラ被害を受けることがよくある。清水さんもそのひとりで、日常的に男性客によるセクハラに悩まされているという。
──ホームセンターではどういうセクハラが多いんですか。
清水 うちの店では簡単な下着も販売しているので、男性客から「お姉ちゃんはどんなパンツはいている男とヤリたい?」と直接的なセクハラを受けることが多いですね。でも、それ以上に目立つのは、胸チラやパンチラを狙ってくるセクハラです。