脚立に乗らないと届かない場所で…下から覗くセクハラ客
たとえば、その商品をほしいわけではないのに、脚立に乗らないと届かない場所にある商品を「それ取って」と言ってくる男性客がよくいます。下からお尻をジロジロ見たり、スカートの中を覗こうとしたりする。見るだけじゃなく、「危ないよ」と親切なフリをして私の足を触ってくる客もいます。そういうセクハラはめっちゃ多いですね。
──それだけセクハラがひどいと、スカートなんて絶対はけません。
清水 スカートをはいている日にそういう客にあたったら、代わりに男性スタッフに脚立で取ってもらいます。でも、セクハラ客に限って、男性スタッフを呼ぶと「なんで?」と怒り始める。「僕が何かするとでも思っているの?」と逆ギレするんです。
郊外のホームセンターでは子どもの連れ去り事案が
──セクハラするくせに、なぜか被害者意識が人一倍強いわけですね。これまで清水さんが見てきたなかで一番ヤバいと思ったのはどんな客ですか。
清水 小さい子どもを連れ去ろうとした客です。うちの店舗はキッズアパレルやスポーツ用品店などが併設されたショッピングモールにあり、子どもがよく迷子になります。ある日、さっきまでお母さんと一緒にいた小さい女の子が、知らない中年男性と手をつないで駐車場の方向に向かって歩いていたんですよ。
それで大騒ぎになったんですが、その中年男性は「迷子センターに連れて行こうとしただけです」と言いわけし、こちらもそれ以上追及できませんでした。私が知る限り、こういう誘拐事件、連れ去り事件の寸前までいったことが何回かあります。正直、もうホームセンターで働くのが嫌になってきたので、別のバイト先を探しています。
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念のために付記すると、これらのエピソードは証言のあった2店舗に限ったもので、すべてのホームセンターがおかしな客だらけと言っているわけではない。とはいえ、小さい子どものいるご家庭はどこを訪れるにしても十分に注意をしてほしい。