Q ワクチン、打てば打つほど効果があるの?
世界で猛威を振るう新型コロナウイルスのデルタ株への対策として、欧米の先進国では3回目の接種への動きが出ていると報じられています。一方で、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、途上国などでの接種を進めるため9月末までは追加の接種を行わないよう呼びかけているようです。
WHOのいう国際的な「ワクチン格差」の問題も非常に気になるのですが、素朴な疑問として、なぜ「3回目」を打てばより効果があると言われているのでしょうか。また、近い将来はインフルエンザのように毎年打つようになるのでしょうか。(40代・女性・無職)
A ワクチンはいわば「似顔絵」のようなものです
人間がいったんウイルスによって病気にかかると、そのウイルスと戦う抗体ができ、次の感染を防ぎます。これを人間社会にたとえると、過去に悪いことをした指名手配犯人の顔写真を交番に掲示するようなものです。もし、犯人が交番の前を通ると、警察官が気づいて逮捕し、町を守るというイメージです。
一方、ワクチンはウイルスそのものではありません。いわば「似顔絵」のようなもの。似顔絵があまり似ていないと、抗体という警察官の働きが十分でなくなります。
また、似顔絵を掲示しておいても、風雨にさらされているうちに絵が薄れてしまい、警察官が犯人に気づけなくなってしまいます。そのときには、新しく印刷した似顔絵を配布しなければなりません。これが3回目のワクチンというわけです。いずれは、インフルエンザのように毎年ワクチンの接種が必要になる可能性がありますね。
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